2010-06-20

楽しかった学校を辞めて、好きだった親友罵倒して生きてきた

学校ではモテたし、彼女もいたし、キモオタ馬鹿にして笑いも取ってたし、

勉強も出来たし、クラスカワイイ女を4人抱いた。そのうち1人は今モデルやってる。

でも俺は学校を辞めた。あんなに毎日が楽しかったのに。

 

親友と呼べるやつもいた。そいつは俺のことを尊敬していた。

そりゃ尊敬されて当たり前なんだけどね、俺。

別にそいつのことは嫌いじゃなかった。むしろ好きだった。

結果が出なくてもあきらめずにがむしゃらに努力するし、笑顔が無邪気だった。

あいつは一度もサボらずにバスケ部にいき、練習をした。でもレギュラーになれなかった。

当たり前だ。練習の仕方が悪い。要領が悪い。頭が悪い

俺もバスケ部だったが、当然レギュラーだ。サボりが多かったのに。

だからあいつは俺を尊敬した。そんながむしゃら姿は、俺から見てもすがすがしかった。

 

でも、俺は罵倒した。学校を辞めると決めた次の日だ。

お前は才能がない、クズだ、バカだ、将来絶対成功しない、

練習の仕方が悪い、効率を考えろ、アホの言いなりになるやつがアホだ、

頭を使え、俺を見習え、顔がキモい、動きが気色悪い、声が癪に障る、死ね

 

あいつは泣きそうなのに、無理やり笑って「ありがとう」と言った。

だから俺は最後に一発殴って去った。そしてそのまま学校を辞めた。

 

次の日、そいつからメールが来た。なぜ辞めたのかと。俺はシカトした。

 

あいつはその1年後、バスケ部レギュラーになった。俺の罵倒の内容をしっかり考えて

練習のやり方を変えたらしい。そこからめきめき上達したらしい。そんなメールが来た。

そのメールが来たとき、俺はメルアドを変えた。

 

学校を辞めた後、ネットアフィリエイトをはじめた。

7年が経つが、実家住まいなら食費くらいは負担できるようになった。

 

そして、今から3日前、あいつと偶然会った。

 

あいつは驚いていた。そしていろいろと聞いてきた。なぜ辞めたのか。今何してるのか。

俺はそれに嘘で答えた。そしてあいつは、聞いてもいないのに、その後の学校の様子を言ってきた。

みんな泣いていた。バスケ部が弱くなった。クラスの盛り上げ役がいなくなり、静かになった。

目を輝かせて言ってきた。

 

俺はあいつをボコボコにした。途中で警官が来て、俺は取り押さえられた。

あいつは俺をかばったが、傷害罪は親告罪ではないため、俺は逮捕された。

無抵抗の相手を殴り続けたということで、実刑となった。

あいつに嘆願書でも貰えば執行猶予になったのだろうが、そのことをあいつには告げなかった。

 

そして約1年後の釈放の日、門の前であいつが待っていた。俺は無視して通り過ぎようとした。

そのとき、あいつが俺を思いっきり殴った。そして走り去っていった。

 

俺は痛みを感じつつ、あいつの後姿に叫んだ。

 

「ありがとう!」

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