学校ではモテたし、彼女もいたし、キモオタを馬鹿にして笑いも取ってたし、
勉強も出来たし、クラスのカワイイ女を4人抱いた。そのうち1人は今モデルやってる。
でも俺は学校を辞めた。あんなに毎日が楽しかったのに。
そりゃ尊敬されて当たり前なんだけどね、俺。
別にそいつのことは嫌いじゃなかった。むしろ好きだった。
結果が出なくてもあきらめずにがむしゃらに努力するし、笑顔が無邪気だった。
あいつは一度もサボらずにバスケ部にいき、練習をした。でもレギュラーになれなかった。
当たり前だ。練習の仕方が悪い。要領が悪い。頭が悪い。
俺もバスケ部だったが、当然レギュラーだ。サボりが多かったのに。
だからあいつは俺を尊敬した。そんながむしゃら姿は、俺から見てもすがすがしかった。
お前は才能がない、クズだ、バカだ、将来絶対成功しない、
練習の仕方が悪い、効率を考えろ、アホの言いなりになるやつがアホだ、
頭を使え、俺を見習え、顔がキモい、動きが気色悪い、声が癪に障る、死ね。
あいつは泣きそうなのに、無理やり笑って「ありがとう」と言った。
だから俺は最後に一発殴って去った。そしてそのまま学校を辞めた。
次の日、そいつからメールが来た。なぜ辞めたのかと。俺はシカトした。
あいつはその1年後、バスケ部のレギュラーになった。俺の罵倒の内容をしっかり考えて
練習のやり方を変えたらしい。そこからめきめき上達したらしい。そんなメールが来た。
7年が経つが、実家住まいなら食費くらいは負担できるようになった。
そして、今から3日前、あいつと偶然会った。
あいつは驚いていた。そしていろいろと聞いてきた。なぜ辞めたのか。今何してるのか。
俺はそれに嘘で答えた。そしてあいつは、聞いてもいないのに、その後の学校の様子を言ってきた。
みんな泣いていた。バスケ部が弱くなった。クラスの盛り上げ役がいなくなり、静かになった。
目を輝かせて言ってきた。
俺はあいつをボコボコにした。途中で警官が来て、俺は取り押さえられた。
あいつは俺をかばったが、傷害罪は親告罪ではないため、俺は逮捕された。
無抵抗の相手を殴り続けたということで、実刑となった。
あいつに嘆願書でも貰えば執行猶予になったのだろうが、そのことをあいつには告げなかった。
そして約1年後の釈放の日、門の前であいつが待っていた。俺は無視して通り過ぎようとした。
そのとき、あいつが俺を思いっきり殴った。そして走り去っていった。
俺は痛みを感じつつ、あいつの後姿に叫んだ。
「ありがとう!」
創作だとは思うけども、出来が悪すぎるし 創作じゃないんだとしたら、とんでもない上から目線の人生乙。
気持ち悪い創作