人を見下すことが、自然になってしまった。
イラストレーターになって、
プロとして飯が食えるようになって
その位置にたどり着くまで、結構な時間がかかって、
いろんな人と知りあって、教えを乞うたり、一緒に研究したり
いわゆる仲間が出来た。
で、時間が経って、俺も実力をつけていくと
そうすると、教えを乞う立場が逆転したり、
「アイツは別の所に行っちゃったんだなあ」みたいな雰囲気を出してきたりする。
俺はその雰囲気に流される。
俺が変な意見出しても、前なら反論もあっただろうに
今では黙るか、同意しかしてくれなくなる。
俺は調子に乗る。
上から物を言うようになる。
人を絵の上手さや人気で測るようになる。
仲間だった奴らを軽んじるようになる。
そんな雰囲気は多分通じてるんだろう。
俺の周りには、俺みたいな奴しか残らなかった。
人を見下す奴にはなりたくなかったのに、
心のどこかにそういう考え方が根づいてしまった。
趣味で楽しくやってる奴に、もっと頑張ればいいのにとか
上手くなりたいけど上手くなれないって言うやつは、生き方変えればいいのにとか
売れないもの書いてる奴には、売れるもの書けばいいのにとか
アドバイスじゃなくて、そいつが持ってる個性ごと否定することばっかり思いつく。
上のカースト狙ってるなら、それくらい変わらなきゃ無理ってのは間違ってないはずだけど
絵描きのコミュニティに蔓延る、ぬるい環境でぬるい意識のまま評価されたいっていう考えは
個人が何を言っても変わることが無い。
俺が同じ立場に来て欲しい、前と同じ感じで話しできるようになろうぜっていう考えも、多分意味なく終わる。
利用する考えをするようになる。
昔はこんなんじゃなかった。
もっと真っ当な物差しをもってた筈なのに
俺は人をちゃんと見なくなった。
別に絵かきに限った話じゃないでしょ。 上のカースト狙ってるなら、それくらい変わらなきゃ無理ってのは間違ってないはずだけど そう、これはすごいあってる。ダメな奴はダメな...
口には出さないけど、 世間で好評価な見栄えの良い絵を描いてる人よりも 描いた絶対量が多くて下地が安定している人の方を評価してる。 口には出さないけど。