2010-05-05

自己啓発無意味さと自己啓発ビジネスの醜さ

気持ちの問題って言葉はよく使われるけど、これの酷いところは「言ってることは事実だけど実行するのは容易ではない」という点。

前向きになろう、後ろを振り向くな、言うのは簡単。でも、実際簡単に出来る人なんてなかなかいない。

自己啓発って、誰でもが出来そうで誰も出来ないものだと思う。自己啓発本流行るのって、答えがはっきりしていて実践するのも簡単だからなんだよね。

それに加え、書くのも簡単ときた。

自己啓発によく出てくるキーワードっていうのは、人生を若干俯瞰すればすぐにでも理解出来ることであって、それ自体は別にむずかしいことじゃない。

苦しいことを苦しいと考えるからダメ→だから苦しさを楽しさに変えようみたいなのって、全然難しいことじゃないし考えるのも結構簡単。

だけど、実行するのはとてつもなく難しい。

頭で考えても体が言う事を聞かないなんてことは日常茶飯事だし、そもそも人間理屈で考えることだけで生きられるわけがない。

頭で考えて何か状況を打破しようとするのって、脳にしてみればものすごく理にかなっているんだけど、実際の世界はそこまで合理的じゃない。だからくじける。

くじけると回答が欲しくなる。自己啓発本がたくさん出てる。買う。励まされる。実行する。挫折する。の繰り返し。

自己啓発無意味で、自己啓発ビジネスが醜いと思うのはそれが理由。

本当にボロい商売だと思う。腐るほど売れて、ブックオフ本棚を占領しても、また装飾に凝って言い方を変えて大々的に売り出せばそれなりに売れる。

自己啓発なんかより、現実のたった一つのアクションが大事。

いくら頭で考えても、トラウマっていうのはなかなか消えない。トラウマが気にならなくなるのって、たとえば家族や友人の笑顔だったり、夢中になれるものを見つけた時だったりする。

前向きに考えようなんて思う前に、自分が善かれと思うことをやってみればいい。それだけで、心なんて簡単に変わる。自己啓発本お金をつぎ込む無駄もなくなる。

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