定年を廃して賃金を上げたら業績が伸びた
ttp://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2622
そのような高待遇で定年制度を廃止した同社によると、その効果は3つある。
まず、同社の社員は60歳過ぎたあたりが一番生産性が高いのだそうだ。それは損益計算書にしっかりと表れていて、定年制度を廃止してから、平均年齢と人件費が上がるたびに会社の業績は上がっている。人件費の伸び以上に利益が伸びているというのだ。
また、同じ人が長期間勤めてくれるのは中小企業にとっては技術開発の根本を支える土台でもある。大企業はシステマティックに技術開発できるが、中小企業のレベルではそれができないため、同じ人がずっといてくれることで技術が保たれる、と松浦氏は語る。
実際に親子2代にわたって同社に勤めている社員もいるそうだ。
そして、もう1つの効果は、そういう人が落ち着いて仕事をすると下の世代も落ち着いて仕事ができるようになることである。実際に、定年がなくなったことで、それまで「定年前」の年齢だった人が急に勉強を始め、品質ISO(国際標準化機構)の審査員の資格を取得した人もいるそうだ。
そして、そうした熱心さが下の世代にも伝わり、40代、30代の世代にも良い効果を与えているということである。