http://diamond.jp/series/analysis/10112/
ハイテク技術を吸収しやすいか否かは、文革の影響を受けた40代以上とそれ未満で大きく異なると言われている。前者は「断層の世代」とも呼ばれており、私企業、特に技術屋集団においては断層の世代の社員は非常に少ない。
これは言い方を変えれば、若手の頭を抑える年寄りが少なく、若手が比較的自由に行動できることを意味する。自由な創意工夫が行われることは経済発展に欠かせない条件であるので、もしかするとこれが今の中国の経済発展の原動力の一つになっているのではないか。(ちなみに日本でも敗戦後は混乱もあって守旧的な年寄りが退場したために企業の発展が促進された部分があると言われる。)
しかし見方を変えれば「断層の世代」にとっては企業に居場所が無いことを意味する。人的資源を有効に活用できないような状態では多少の経済発展があったところで社会全体としては割りに合うのか疑わしい。その点も敗戦で全てを失った日本と似ている。なお、日本も戦争なかりせば高度経済成長は20年早く訪れたろうと言われる。
そしてそのような状況が長く続かない。日本もかつての若者はいまや高齢者となり、若手の発想を阻害する存在と成り果てた。中国にもおそらく遠からず似たような状況が訪れるのだろう。