先駆者としての「Apple II」には敬意を払いつつも、このPCの機能を凄いと思った事が無い。PCがまだ「ガキの玩具」「ホビー品」だと言われていた時代の物だ。当時のPCの地位なんて今とは比べ物にならない。競争相手なんて(今と比べると)居ないも同然の時代なら、ちょっと本気で取り組めば何を作っても「斬新」で「一番乗り」が簡単に出来た。やりたい放題がそこそこ許された時代だったはず。(同じ理由でLSIゲーム機の設計者もそうだと思うんだよね。それなりにやりたいようにさせてもらえた時代であれば、今でも成功する人間は沢山居ると思う)
ただ、「Apple II」というPCに匹敵する物は存在しないのかといったら、多分、全然そんなことは無いと思う。「神様」と担ぐ理由って、別に「スティーブ・ジョブズ」に心酔しているからではなくて、PC界の象徴であってほしいという、もっと利己的な理由じゃないかなと思う。
文化に名品は付き物だもんね。PCにも歴史があるれっきとした文化なんだぞと、業界ぐるみでその雰囲気を盛り立てていくために、「Apple II」を利用してきたところはあると思う。