2009-08-05

茂木氏の文章

茂木健一郎氏の本はどうも読んでてひっかかることが多い印象だったのだが、きょう「思考の補助線」という本を読んでてその理由が少しわかった気がした。

たとえば96ページに

「ITがネットワーク化の拡張メルクマールとして発展していく中で、必然的に標準化の事態が進むという状況がある」

という文があるのだが、これは

ネットワーク技術標準化が進んでいる状況がある」

で充分なはずである。また同じページに

今日において、世界の多様性を握りつぶすことにつながると懸念される契機には、さまざまなものがある」

と書いてあるが、これは

世界の多様性を妨げかねない状況が最近は多い」

という意味なのだろうか。

どうも、難しそうな文を書くことによって自明な話をわかりにくく記述しているように見える。内容についてはともかく、茂木氏は文章は上手なのかと思っていたのだが、とんだ誤解だったのかもしれない。

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