2009-07-22

http://anond.hatelabo.jp/20090720180809

読み終えた。

元増田増田を見ているかわからないが(宣伝だけして、増田を去ったかもしれない)、感想を述べたい。

文章力については問題ないと感じた。

元増田に考えてもらいたいのは、内容面だ。この小説増田に上げられてから私がこれを書いている時点までに掛かった時間がどれだけあったかだ。私が遅読だと言いたいわけではない。私に、これだけ読む時間をかけさせたのは、その内容の、訴求力のなさが原因だ。先を読もうと思わせる努力を、もう少しして欲しい。より具体的に言うならば、アンデルセンを殴った後と同等の訴求力が、それより前に欲しかった。

内容に関してもう一点。

二人の主要な登場人物のほかに、本当の意味での会話を成り立たせられる人物が存在しないこと、少年少女の二人だけの関係物語が進むことから、この作品がきっとセカイ系意識しているだろうことはわかる。

しかし、新しい才能を求めている小説賞に、使い古されたセカイ系を送るのは、どうだろう。

いや、この作品は、セカイ系ですらないのかもしれない。

この物語ラストシーンで描かれているのは、君と僕とセカイとの関係ではなく、それ以前の、君とセカイとの関係だ。僕が欠けた、いわばセカイ系の前段階だ。これでは、賞を設けた側が求めている、新しい想像力とは決して言えない。

辛口かもしれないが、私はプロ編集者です。

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    • なんか急に文体が変わったな。 元エントリーからのリンクが無かったら別人じゃないかと思うくらいだ。

    • USBに残ってた二つの全く別々のファイルを、ふと思い立ってコピペしただけなもので

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