2009-06-20

ある、たとえ話。

AとBという二人の若者がいました。

あるとき二人が乗った車が自損事故を起こしました。

運転していたAは死に、助手席にいたBは重傷を負いながらも命に別状はありませんでした。

BのところへAの家族がやってきてその事故がどんな状況で起きたのか尋ねました。

BはAと車でナンパにいったものの結果はさんざんで、やけになりながら

車を飛ばしていて、勢い余って電柱にぶつかってしまったと正直に話し、謝罪しました。

けれどもAの家族は怒りました。Aには将来を誓った恋人もおりナンパにいくなどありえないと。

Bがナンパに強引に誘い強引に車を出させ(Aの車でした)運転させたのではないかと。

しかしAとBはそれまでも何度も車でナンパに出かけていました、

将来を誓った恋人との出会いもそのナンパがきっかけ。

恋人仕事で忙しい隙にナンパに行くことは難しいことではありませんでした。

ここでAの遺族はBを刑事告訴すると脅して帰っていきました。

Bは意外な展開に驚くしかありませんでした。

しかしいつまでたっても訴状は届きませんでした。

代わりに不思議なことが起こり始めたのです。

Bの職場に届くBに対する中傷ビラ。

恋人もいた幸せ青年の命を奪ったBを許して良いものか」

上司に説明し、失職は免れたものの、ただの交通事故だと思っていた同僚たちは

Bに少し不信感を抱いたようでした。

やがて中傷はインターネットにも及びました。

Bは事件のあらましが書かれたホームページを読んで愕然としました。

そこにはBが酒を飲んでいたAに強引に車を運転させ、あげく電柱に追突死させたと書かれていたのです。

これではまるで、BがAを殺したと言わんばかりです。

こんなことをするのは……BはAの家を訪ねましたが、面会すら拒否されました。

インターネットの一部にはBの住所や本籍地,職場の住所も載せられていました。

父の実家があった本籍地は今は空き地ですが、それも載せられていたので

Bはその空き地を訪ねました。

そこには「人殺しBの生誕の地」と書かれた看板が立てられていました。

Bは

めのまえが

まっくらになった。

いってみればあれは、そんな話。

ネットに書いてあることが全てではない。当たり前の話だが皆なんであんなに信じちゃうのかね。

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