2009-04-18

書籍レビューを読むとき

自分は,出版物やネット意見を主張している人に対して思うことがある.


私は,興味のあることについて知識を深めたいと考えている.

そのために,たまに本を読んだりする.

本を読めば,ある程度正しそうなことが書かれている.

実際,全部ではないにしろ,正しい内容が書かれているはずだ.

それらを読むことで,自分の知識を少しずつ増やせることは良いことだと思う.


また,書籍に関するレビューには,大変お世話になっている.

これだけ大量の書籍出版されている中で,

取捨選択の判断に掛かるコストを削減できるのだ.ありがたいと感じる.


レビューにも,様々な種類があり,

理由もなく評価を与えるレビューもあれば,

これこれこういう理由でこの評価を与える,というレビューもある.

前者はあまり参考にしない.

私が参考にするのは,主に後者レビューだ.

私が納得できる理由で,私が納得できる評価をしているレビューは,

私にとって好ましいレビューであり,私の知識を深めてくれる手助けになると思うからだ.

この記事では,後者レビュー対象として話をする.


ここでは,ある書籍Pについて書かれたレビューについて話をする.

私は,Pは,自分が知らなかった知識を記述していたので,個人的には良書だと考えている.

しかし,ネット上では賛否両論あるようで,

Pを糞扱いするレビューもあれば,Pを持ち上げるレビューもある.


ここで,少し気になることがある.

どちらのレビューも,ある程度正しそうな理由を述べた上で

肯定,否定の評価を下しているのだが,

理由の根拠が見つからないのだ.


例えば,

「AはBではない.だから,AはBであると書いているこの書籍は間違いである.よって,この書籍は読むに値しない」

という否定的な意見があるとする.

でも,「AはBではない」という理由の根拠が書かれていないものが多いのだ.

もちろん,「AはBではない」ということが自明である場合にはそれでよいのだが,

自明でない(少なくとも自分には自明ではないと感じる)場合には,どの意見を参考にすればよいのか分からないのだ.

特に,「オブジェクト指向」みたいな概念的(私はそう感じる)なテーマを扱う場合にはそう感じることが多い.

「〇〇という有名な書籍に書かれていたので,「AはBではない」という意見が正しいのである」

と主張する人もいる.

でも,その〇〇という書籍にも間違いがあるかもしれない.


このとき,レビューに書かれた評価の理由の根拠が正しいと,私はどうやって判断すればよいのだろう.


もちろん,このことは肯定的なレビューについても言える.

肯定的な評価の根拠もまた,正しいかどうか私には判断できないのだ.


ちなみに,書籍Pとは「憂鬱プログラマのためのオブジェクト指向開発講座」である.

この書籍を有益と感じた私の知識レベルは,推測できるでしょう.

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん