2009-04-12

生キャラメルと省力化

 この前バラエティ番組を見ていたら、田中義剛花畑牧場生キャラメルが作られている様子が映っていた。牛乳を銅鍋で煮詰めるところがポイントだそうで、工場には多くの銅鍋があり、大勢の人が付きっ切りでヘラを使ってかき混ぜていた。で、商品の売りは『手造り』だという。

 生キャラメルは品薄だと聞いていた私は、その生産の効率の悪さに驚いた。人力で牛乳を加熱するところにどれくらいノウハウがあるか正確には分からないが、現代の自動化の技術を持ってすればある程度の省力化が図れると考えたからだ。その分、生キャラメルの値段を下げたり、もっと多くの人に届けることも出来るだろう。

 と、ここまで考えたところで、嗜好品=みやげ物、でそういう努力をする必要はないのかも、とも思った。『良い材料で手造りで作られた』というストーリを売り物にしている限り、資本主義論理は成り立たない。ここで、『良い材料』というのは『十勝の厳選された牛乳』なので、他の地域牛乳が成分が同じで安価であっても、使うことはできない。

 続けて中国工場の話を思い出した。日本では精緻自動化ラインを構成して量産しているが、中国では人件費が安いので自動化のところを人の手でまかなうことが出来る。例えば自動化の中でも搬送系は大掛かりで、後からのカスタマイズが難しく、かつ故障も多いところだが、人力ならばそんな心配はない。

 田中義剛実業家だという。だとすれば生キャラメルのブームがいつか終焉することに気付いているだろう。もし省力化のために設備投資をする場合、生産量の予測がつかないブームはリスクでもある。一方『手造り』ならば、需要に応じて人手を調節すればよい。資本主義で感情を抜きにすれば、人間機械もずっと安くつく、ということになるだろう。

  • いきなり横だけど。 田中義剛の牧場の権利って、事務所のもんなんだって。 田中義剛はもうかんないらしいよ。雇われ経営者って事なのかな。 というか、もうかんなかったから事務...

    • いやいや(笑 もうかってるでしょ。 たしかに100%アップフロントの持ち物だけど、それまで大して売れてなかったタレントなわけだからね。 日販500万とかテレビで行ってた気がするし...

  • あと、あれね。 生キャラメルよりもホエー豚がヤバイきてるらしいね。 豚舎って1億くらいするんだって?で、冬は暖房日に月400万!! でも、花畑牧場はバイオベッドで、燃料代...

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