ぼくの知り合いに漫画好きの女の子がいて、この子の誕生日に何かプレゼントを贈ろうとなった時、それならぼくの好きな山川純一の「ウホッ!いい男たち…」の単行本をと考えた。聞いたところ、それはまだ見たことがないということだったからだ。
ぼくはホモにはちっとも詳しくないのだが、山川純一の「くそみそテクニック」が好きだ。特にその台詞が素晴らしい。阿部高和の語る「やらないか」は、ぼくにぼくの見たことのないホモ・セックスの世界を強く想起させる。きっと彼は、ぼくが実はホモだったのではないか?――と、そんなふうにさえ錯覚させられるほど、それはぼくの欲望を強く刺激する。キンタマを強く勃起させられるのだ。
それで贈ったのだけれど、これはどうやらあまり喜ばれなかったらしい。感想を聞いてもぼんやりした答えしか返ってこなかった。何でも彼女は彼女の兄と一緒にそれを見たのだそうだが、兄の方が夢中になっていたということだった。
それでぼくはアッー!と思い至った。これは勘なのだが、きっと山川純一は女の子にはあまり喜ばれないのだ。ここには何か男性にしか感得し得ないものがあって、それは女の子には届くことがない。それが例え、やおい好きの女の子だとしても……いや、やおい好きの女の子には特に、かも知れない。
これは漫画に詳しいid:g616blackheartさんなどにも聞きたいのだが、なぜ山川純一は女の子に喜ばれないのだろうか? あるいはアニメ好きの女性の方で、にも関わらず山川純一や「くそみそテクニック」が苦手(もしくは嫌い)という人がいたらぜひともその理由を教えてほしい。