高校の時の話。
俺はじゃんけんなんか絶対に運だと思っていた。確率2分の1で勝敗が決まるコイントスのようなものだと思ってた。図書室にいた数学の先生と話していたときに、どういう流れかは忘れたが、2人でじゃんけんをした。その先生は60歳くらいで、白髪のおじいさん。だけど凄く元気で活発な人だった。面白くて生徒にも人気があった。
じゃんけんは、3回やって3回とも負けた。悔しかったから、何度も挑んだけど1回も勝てなかった。
明らかにズルはしていない。俺がグーを出せば必ずパーが、チョキを出せばグ(ry
動きに特徴があって見抜かれているのだろうか?理由がどうしても知りたくて、
「なんでですか?」
と聞いてみた。先生はその問いに答える代りに、その図書室にいた生徒を20人ほどを1列に並ばせて次々にじゃんけんをしていった。
あいこが2回くらい続くこともあったが、負けることは一度もなかった。全部勝った。もしじゃんけんが確率2分の1だと0.5の20乗で0.000001の確率だ。ありえない。もう一度、
「なんでですか?????」
と尋ねたら、一言
「反射ですよ」
と答えた。それ以上は何も言わなかった。その時は常識が覆ったような気分だったなぁ。
出す瞬間の動きを観察する。 スポーツみたいなもんで、プロ相手に勝つのは無理。 心理学と観察眼の成果。確か麻雀の桜井章一も同じようなことが出来るんでなかったかな。