でも…どうしよう、マジカルステッキを使ったら私が魔法少女だってばれちゃうかも…
「まるで探偵小説のようじゃないか。犯人もこの場にいるんだろ」
うきうきとした声が迷っていた私の背中を押したの
バッグの中に忍ばせておいたマジカルステッキをそっと引き出して、手当たり次第にフルスイング☆
血塗れたステッキを一振りして血を払うと、腰を抜かしている最後の名探偵の足元へとGO
「なぜ…君が?あのアリバイは…。しかし私たちを殺しても、いずれ真実は暴かれる!この世に名探偵がいる限り…」
これでお兄ちゃんも少しは救われるかしら
自分の部屋で首を吊って死んだお兄ちゃん
遺書には命を捨てなくてはならない想いが訥々と記されていたのに、お兄ちゃんを他殺だと言い張って、嬉々として集まってきた名探偵達。しかめっ面のその下は、珍しいパズルでも楽しむようなウキウキ気分を隠しちゃって、まるでネットイナゴみたい