2009-01-06

僕は極めて限定的な面に於いて、頭が良い。

増田くんって頭良いよね」

「いいや、そうでもないよ」

またまた謙虚なんだから」

「うーん、なんというか謙遜じゃなくて自分では本当に良いとは思っていないよ。もし頭が良いのだと仮定すれば、それは僕の中で極めて限定的なものでしかなくて、それ以外はいたって凡庸だと思っている」

「……?」

多分ひどく退屈な話になると思うけど聞きたいかい?」

「……うん。(迷った挙句の肯定)」

「うん分かった。ではまず結論から言ってみると、僕が頭が良いと仮定するならば、それは思索の過程を細切れに細分化する能力に於いて秀でている、ということなのだと思う。これが多分僕が頭が良く見える理由で、実際に客観的に見た僕の特筆すべき点なのではないかな。そして、それ以外は僕は極めて凡庸であると認識しているよ。つまり僕は、細かく分析的に物事を捉える、という特性以外には特に何の変哲もない平凡な人間で言うならばただのはったり人間なんだ。物事に対して妙な説得力を付加することはできると思うけど、それ至る過程を除いては極めて凡庸な発想しかできない凡人でしかない。

 考えることを考える、と言ったら腑に落ちるかな。だから人は僕のその過程の精密さを見て、頭が良いと勘違いをする。もしかすると、それは本当に頭が良いことなのかもしれないけど、それを自らの結論を以って自分で肯定できるほどには僕は頭が良くない。

 では何故、僕は自らの結論を以って頭が良いと肯定できないのか。

 それは僕が結論を前提に考えを張り巡らせるから。結論を考えるために思索に耽るのではないのか、と言われれば勿論そうなのかもしれないのだけど、多分僕はこの思索に耽る、という過程自体を楽しんでいるのだと思う。その喜びにおいて、思索に耽るという行為自体はその拠り所がないと無限ループに陥ってしまうんだよね。だから、思索に耽るために必要なものが結論なんだ。その結論を元にその間で抜け落ちた事象を推測し、道中を補完する。それ故にこの思索は結論自体を導く発想とはなんの脈略ももたない。いわば、結論を肯定するだけの存在

 だから僕の秀でているのは、この『結論を肯定するだけの存在』である『思索の過程』のみであり、故に僕は本当に頭の良い人間ではない。飛躍した発想で結論を導き出す天才には成り得ないのだ。

 ここで天才定義とは何なのかを考えてみる。だけど僕は天才じゃないから僕の主観を元にした推測でしかないのだけど、あまり風呂敷を広げられないから手短にまとめてみるよ。

 僕が考える中での天才とは、途中の論理を飛躍して結論をえり得る頭の回転力と、それを確実に導くことのできる能力のこと。

 だから天才十分条件として確実に導くことのできる能力――いわば目に見える成果――があってはじめて天才は評価されるものなのだと思う。

 そして、もう一つの能力。この途中の論理を飛躍して結論を得るという行為を言い換えるならば、その人のみに適応できる『個人の論理』というものが確実に存在しているのだけど、その過程を凡人には追うことが出来ないからこそ異端で尊いんじゃないかな。そして、その能力自体を肯定できる確かな実績がある。だから天才は、天才として評価される。この過程を経る中で、では天才的な回転を見せながらも実績がない故に評価されない『天才かもしれない人間』はどうすればいいんだという話が出てきそうだけど、これは今の論点においてはあまり関係のないことだと思うから今回は問わないね。

 ――というわけで、先ほどの論旨に戻ると。僕の秀でているかもしれない『思索の過程』は、このどちらも満たしていない。あるいは人は僕のこの『思索の過程』自体を『個人の論理』と捉えるかもだけど、どちみち最初の条件である成果に結びつかないのだ。だから、僕は、『思索の過程』という極めて限定的な条件でしか秀でていないのだと思う。

 これを言い換えると、僕は極めて限定的な面に於いて、頭が良い。

 いわば、最初に結論として掲げた命題の逆をとっただけ、なんだよね。故に僕の『思索の過程』は命題を肯定するだけのはったり。

 結論を先に掲げて、改めて命題の逆が真になることが前提の事象を述べているだけ。これが僕の頭の良さの正体。

 ――どう、スッキリした?」

  • 頭が良い=天才 という前提を勝手に作り出してるにも関わらず、それに関する説明をすっとばしてるので、きわめてスッキリしない。 結論として、この文章は自分に酔ってて頭悪い

  • 頭いいやつはこんな会話ですら簡潔に話すことができるよ。

  • 要はレールに沿った考え方しかできないからあんま頭良くないと思うんだよね で終わり。話長すぎ。無駄に。

    • わかるというが、人間は本質的に物事を理解などできない。わかったつもりになっているだけ。 まあそういうことだ。

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