2009-01-03

http://anond.hatelabo.jp/20090103125210

うーん、いまいち大学でしか得られないディープな知識」を念頭においているのか、「批評界隈での価値」を念頭においているのかわからないんだよな。どちらについても突っ込んでおく。

前者の場合、君のアプローチはあまりよくない。「質問」ってのは、前にある質問すべき事柄があって、それに対してするものだが、その前の事柄が<知的探究心のない><頭の悪い屑ども>が大半の受講者である、授業で行われた内容にある程度限定されてしまう。だから、教員の返す回答も、そのレベルを少し超えたものになるしかない。

で、本当にディープな知識ってのは、ほとんど論文という形に独占されてる。だから、ディープな知識を教員から得るとしたら、それは論文を紹介してもらう、もしくは現物をもらうことに他ならない。その教員自体が書いたものにしても、それ以外にしても。それを積極的にやる教員もいるし、やらない教員もいるが、とにかく論文へのアクセスを獲得したら、君の勝ちだし、こればっかりは大学でしか得られない。

あと、君の「本」に関する態度は、少し甘いと思う。「シミュレーショニズム」やら「思想地図」やらに価値を置いていて、テキストなんてだめだって語り口だが、正直大学の知識体系から言ったらどっちもクソ。世の中には論文からスピンアウトしたような本(部数が少ないので高い。文系なら大体3500円が目安)が多数あり、それらからは、比較にならないほどの知識と参考文献を得ることができる。また、それを読むための基礎知識を得るために、またテキストに戻ったりもできる。こういう本を読みこなせるようになれば、もはや君は批評家の言説のほとんどを馬鹿にできる。もちろん、その専門分野においてだが。

もしくは、君は批評家にあこがれているようだが、それなら「思想地図」から入るのは少し分が悪い。なぜなら、あれにはまだそこまで権威もないし、いわゆる一般読者も少ない割には、掲載が難しいと思われるため。かといって、「現代思想」とかのいわゆる思想誌はさらにハードルが高い。

あと、思想系の雑誌重要なのは、人間関係だったりする。「思想地図」の東、北田界隈とかはだいぶ前からかなり凝り固まってるので、その点でも難しい。どちらかというと、雑誌の中心の人間と接触しやすいこと、それが重要だったりする。「ロスジェネ」とか「VOL」とかは意外に門戸が広いんじゃないの。高円寺とか行けば適当関係者と会えたりする。

そのためには、多分無名からは幾つかのステップが必要だろう。その取っ掛かりが、はてなだったりする。まあ個人名を出すのもアレだが、古克とかはそこそこ有名だし、面白い話ができるなら話も聞いてくれると思う(というか彼はまじめ)。あとはオフもそうだし、デモもそうだし、出版に関わっている人間はいくらでもいる。彼らと面白い話ができたら批評記事をどっかで出せるんじゃないの。冬コミでも古克や素人が新刊出してたりしたし。まあ、それが続くかどうかは、あの特有の人間関係に馴染むことができるかどうかにかかっているが。

記事への反応 -
  • 自分は現役で合格したところの大学レベルじゃ満足できなくて 一浪してワンランク上の大学に入った。 そうした理由は学歴を良くしたかったっていうのもあるけど純粋に勉強がしたかっ...

    • うーん、いまいち「大学でしか得られないディープな知識」を念頭においているのか、「批評界隈での価値」を念頭においているのかわからないんだよな。 前者の場合、君のアプローチ...

    • 一応マジレスしておくけど、一年や二年で増田が大学の何を分かったつもりなのかサッパリ。 大学のホントの値打ちなんて4年いても分からん奴には分からんよ。ファーストフードじゃ...

      • まあ、まともな大学のその真価を知りたいのだとすると、とりあえず『真っ当な研究室に入って真っ当な研究とは何かをみっちり仕込んで貰う』という経験をすることをお奨めするよ。...

    • どんなにすごい業績を出してる教授でも専門外のことに詳しくないし、専門のことでも間違えたりするのは当たり前。なんだけど、自分もこれに気づくのに時間がかかった。 まあ大学は...

    • http://anond.hatelabo.jp/20090103125210

    • 大学ってもっとすごいところだと思ってた。 大学の本質は授業じゃなくて研究室。なので、大学の本質を知りたければ一刻も早く自分が希望する研究室を見つけて潜り込むこと。 予算...

      • http://anond.hatelabo.jp/20090103160213 元増田は文系っぽいけどな。具体的にはこのあたり。 自分は今年、批評本を出す。思想地図でデビューした後、椹木野衣の「シミュレーショニズム」の続...

    • > 自分は今年、批評本を出す。思想地図でデビューした後、椹木野衣の「シミュレーショニズム」の続編を書く。 で、そのときのペンネームは? 「big mouth」が必要なときもある。自分...

    • http://anond.hatelabo.jp/20090103125210 私は浪人はしていないけど、大学に入って予備校の先生がいかに凄かったか思い知ったな。 もちろん、教育者としての凄さであって研究者としての凄さでは...

    • http://anond.hatelabo.jp/20090103125210 >>自分は現役で合格したところの大学レベルじゃ満足できなくて 一浪してワンランク上の大学に入った。 そうした理由は学歴を良くしたかったってい...

    • 一生懸命勉強して、 大学に入学して、 そこがゴールのように思えて、 そこでは自分の求める「真理」が教えてもらえると思って、 でも大学でそんな望みがかなえられるわけもなく、 そ...

    • ヒント:餅は餅屋 専門外の人に専門外の話を聞いても分からんと言うことに気づかないのだろうか? 勝手に大学教授はソクラテスみたいな賢人だと勘違いしてるねぇ。

    • 俺の言いたかったことが全部言われた。 でも http://anond.hatelabo.jp/20090103125210の元増田は行動しはじめたので、頑張れと思う。 批評本買いに行くぜ。 今の君の思想に賛同してるんじゃなく...

    • 天才につられてみる。 全ての教授がすごいわけではないこと、 「すごい教授」が全てに秀でているとは限らないこと。 (もちろん、オールラウンドな能力者もいるけど) こんな単純...

    • 人文系の場合、英独仏希羅露韓中のいずれかが全く不自由なく読み書きできるようになってはじめて 大事なことを教えてもらえる資格が得られます。 先は長いけど頑張って期間を縮め...

    • 大学なんて、最初の1年、2年は高校でやったことのおさらいでしょ。そんなのに意味はない。 まわりが莫迦に見えて仕方ないときも若いときにはあるかな。ま、じぶんのやりたいようにや...

    • 既読かもしれないけど、ヴェーバーの『職業としての学問』の一読をお勧めします。 ヴェーバー曰く、大学とは体験ではなく認識を、世界観ではなく事実を、指導者ではなく教師を得る...

    • 学生の大多数があなたみたいな感じだったら教官もやりがいがあると思うんだけどねえ。 ああ、ちなみに、大学の単位認定は、1コマの講義につきその2倍の時間を予習復習に使うという...

    • >自分は天才。天才だからもっと伸ばさないともったいない。 天才はほっといても自分で伸びるよ   >なんかこう、毎日が発見に溢れていて大学じゃなきゃ知り得ないことがたくさん...

    • 大学行きたくても家に金がなくて美大に行きたかったけど行けなかったオレとしては、ずいぶん腹の立つ書き方だけどね。 あ、もちろんオレも天才だよ。

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    • http://anond.hatelabo.jp/20090103125210

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      • あいふぉーんをiPhoneといいかえるとかっこいいように、 インターンをバイトといいかえると現実的でよろしい

      • それをリア充という。 俺の学生時代は、研究者を目指そうとして勉強漬けだったが結局断念した。 今は過去の学生生活の送り方を猛烈に後悔している。

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