なるべく主観を入れずに、客観的な事実の羅列のみで、この作品のテーマを追っていこうと思う。
この映画のオープニングは、赤茶けた地球にビルの様な巨大な構造物が立ち並ぶ光景で始まる。
構造物は良く見るとビルではなく、「赤黒い何か」を積み重ねた物であることがわかる
特にこの構造物については触れずにストーリーは導入へと進んでいくが
この光景は本作のこの後の展開を象徴するものである
また、この映画が「2001年宇宙の旅」をモチーフにしているという事を頭に留めておいて欲しい
彼は強力な圧縮装置と、高出力の「切断用」レーザーを備えている。
彼は「動くものがいなくなった」地球で、「何か」を探して動き続けている。
彼の体は他の同機種のパーツを換装する事で、どこまでも動き続けるようプログラミングされている。
彼は動いていない時は自分のドックで「人間達」を研究する。ビデオを見ながら繰り返し繰り返し。執拗とも言えるまでに。
彼の永遠に続くとも思われる「何か」の探索に転機が訪れた
遠い宇宙の彼方に逃れた人類から、最新型の探査機が地球に送り込まれたのだ
青白い光を放ち、弾丸に似た形をしたロボットだ。
それを見た「彼」は気が狂ったように豹変する
彼はそのロボットを偏執的に付け狙った
それというのも、そのロボットが「人間に似た」ある機関を備えていたからだ
宇宙船に潜り込み、辿り着いた先は人間たちの暮らすコロニーだった
これ以上のあらすじは追わないが、以下の事項を良く考えて欲しい
繰り返すが、この映画は「2001年宇宙の旅」を重要なモチーフとしている。
「2001年宇宙の旅」の大きなテーマの一つは「コンピュータの人間に対する反乱」だ。
・何百年もの間コンピュータに飼育された人間は、どのような歪んだ知識を持つに至ったか。
・何百年もの間コンピュータに飼育された人間は、どのような「元の姿からかけ離れた、元からは想像出来ないような形」になったか
・彼がゴミとみなして圧縮していた物は何であったか
(付随して、彼が原因で故障したロボット達が開放され、何十万もの人間に対して何を行ったか。)
そして
・彼は人間に対して「何」をしたかったのか。