2008-12-13

死とは何か

死とは何か。

それも、身近な人が死ぬということはどういうことなのか。

言葉にするのは難しい。ぼくは哲学者ではない。

だが、ぼくが実際に感じた感覚にいちばん近い言葉がある。

過去になる。

この言葉が持つイメージは(少なくともぼくの中では)人が死んだときに感じた感覚と非常に近い。

それがどういう意味を持つのかは自分でもよく分からない。

言葉で考えるのは苦手だ。

感覚が近いというのはつまり、「死ぬ」という言葉を色に例えると紫だとする。

「亡くなる」は黄土色で、「消える」は水色。そして、「過去になる」は同じ紫なのである。

過去になる。つまり、もう戻らないという意味だろうか。

確かに死んだ人はもう戻らない。

生の反対が死で、過去の反対が未来

どちらも言葉としては対等な関係に見えるが、実際は不可逆の変化だ。

時間が一方にしか流れないように、生から死への変化も一方にしか流れない。

そして、死んだ人は未来には存在しない。

でも、過去には「存在していた」のである。

過去になる。つまり、存在していたという意味なのか。

夢や幻想ではなく、現実として存在していた。

存在していたからこそ過去になりえる。

現在そして未来は、その時点でのすべての過去を含んでいる。

そして、すべての過去から成り立っている。

だから例え誰かが死んでも、その存在は生きている人に含まれているのではないか。

それがよくいう「心のなかで生きている」というやつなのだろう。

想像ではなく、実感として理解できる。

その死はぼくの過去に含まれ、それは現実として存在した。

それによって今のぼくは成り立っている。

なるほど、死とは、そういう意味なのか。




ああ、それにしても休日出勤憂鬱だ。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん