最近やけに盛り上がっている東浩紀批判では、「歴史については実証的に捉えるべきだ」「歴史を“実感”で語るな」という方向性をよく見る。もちろんそれはそうだろう。
でも、実証するなら、もう一つ方向性があるよね。そもそも東の論では歴史をあんまり知らない大衆というのが視点の核になっているんだから、「歴史に接する可能性のある大衆について実証的に捉えるべきだ」という方向もある。
何で実証するかというと、大きな本屋やAmazonなんかが公表しているベストセラーリストだ。リストの上位50冊くらいの中で歴史を取り扱っている本はあるか、あるとすればそれはどんな内容か、というのを追っていけば、大衆の歴史観を知るだいたいの目安にはなるだろう。傍証として、テレビの視聴率番付やDVDの売上ランキング(またはツタヤの貸出ランキング)から「歴史モノ」をピックアップしていくのもいい。
もうちょっとテクストクリティーク(笑)的方向を加味するのであれば、上位10冊の中に“歴史”チックなモチーフは含まれているか、もし含まれていればそれはどのようなものか、といったあたりを探るのもいいだろう。大衆への影響力を強く持っていそうな“歴史”イメージはどんなものか、何となく手がかりになるかもしれない。
「正しい歴史とは何ぞや」にこだわる人にとって、こういった統計やランキングは何の「実証」にもならないだろう。
しかし、「大衆に広く受容されている“歴史”はどんなものか」という観点から見れば、こういうデータも立派に役に立つ。
東が言っていたのは、こういう方向性の話だと俺は思っているんだけどね。
いまでも放送している歴史番組「その時歴史が動いた」あたりを基準にしたほうがよくないか? 本のベストセラーって歴史だと「逆説」ぐらいしか知らんぞ。 (さすがに司馬史観は古す...
司馬遼太郎の幕末から近代についての考え方は歴史観を持つ上で結構いい線行くと思うけどなぁ それを読んだ上でテレビを楽しむのもいいと。
リストの上位50冊くらいの中で歴史を取り扱っている本はあるか、あるとすればそれはどんな内容か、というのを追っていけば、大衆の歴史観を知るだいたいの目安にはなるだろう。 ...
だよね。やっぱ大河ドラマやその歴みたいなTVのが「大衆」っぽいよね。 視聴率20%!単純計算でも2500万人!