そしたら、U字のテーブルの向こうに立っているのが、きりっと背筋が伸びたメイクばっちりのきれいなお姉さんなのね。もうちょっと背が高かったら今頃CEATECでコンパニオンやってんじゃないかみたいな。
なんでこんな夜中に牛丼屋なんだろう、って思った。夜中に働くならもっと稼げそうな商売だってあるのに。
で、私は自分を恥じた。
そのお姉さんにはさ、その時間帯に牛丼屋で働きたかったら牛丼屋で働く権利があるのよ。いかに容姿に恵まれていようと、いかに通る声をしていようとも、それを売って稼ぎたくなかったら売らなくて良いわけ。才能があって効率がよいからやると良いのになんて他人が考えるのはアホなわけですよ。
それに、さっきの考えには私の女性に対する蔑視が入ってるわけ。ひどいよね。
人は可能な範囲で自分が幸せになる仕事を選択することができるのであって、向いているからその仕事に就くという考え方はちょっと違うんだとやっと私は悟った。向いていてすきな仕事なら「幸せになれそうだから」選ぶのだし、私もそうやって今の仕事に就いたじゃないかと。
私はそんなことを考えながらゆっくり牛丼を食べ、米を一粒も残さずに平らげて、足下に置いていた荷物をつかんで立ち上がったわけ。
で、顔を上げたら、別の場所の食器をかたづけていたはずのお姉さんが手を止めて向き直ってるの。
「ありがとうございました」
って客を、というか私一人を送り出すために。適切なタイミングと表情と声で。
私はいつもならぼそぼそっと口の中で言うだけの「ごちそうさま」をいつの間にかはっきり言って笑顔まで作っていたよ。
あのお姉さんが本当にやりたいことがなんなのか私は知らないけど、きっとどんなことだって自分の意志で選び取って成功させられる。
http://anond.hatelabo.jp/20080930231224 http://anond.hatelabo.jp/20080930231556 どちらも、書いてる内容は男性っぽいのに文体は女性っぽくて、 ネカマっぽい男性なのか男脳な女性なのかよく分からん。