Iは布団をしき終えると、そろそろねよっかと言った。
僕ももう眠くなっていたところだし、酒もこのくらいにしておかないと、こっちまで前後不覚になってしまう。
それから二人で部屋を片付けて、簡単に顔だけ洗って、歯を磨いてから床につくことにした。
彼女はそれまでとうって変わって、あまり喋らず、黙々と仕事をこなしていた。
どのようなことを考えていたかは知らないし、そのときはそれが大事とはおもわなかった。
二人で布団の中に入ると、ほのかな暖かさがつたわってきた。もう寒い時期ではなかったが
ぽかぽかとした身体は気持ちよかった。
つい1時間前の饒舌な彼女にすこしうんざりしてきていたから、それは驚きだった。
大変だ、とIは言った。どういうこと?と聞き返すと急に家のドアが開いて誰かが部屋に入ってきた。
間違いない。妖怪あかなめだ。風呂桶ということばがもう廃れてしまった今、あかを求めてさまよいそして
私が戦い続けて12年になる本当の意味での宿敵だ。
私は風呂から飛び出すと、右のパンチと左のキックを順序良く小刻みに震えるくちびるの中から繰り出した。
その結果あいつは倒れ、そのまま逃げていった。
私は彼女を抱きしめると、これで結婚ができるといわんばかりに、抱え上げ、元の布団に戻した。
私は結婚をするためにこの部屋に来たと思った。だが、運命の終わりを決定付けたのは彼女のほうかもしれないと思った。
もう外は夕暮れだ。私はひらりとバイクに飛び乗るとその町を後にした。
その2をすっごく期待してたんだ俺は。 ひとことだけいいたい。風呂桶のなかに布団しいてたのか、おまえら。
凄い! 自分じゃない人が、続きを書いてくれているw 新しい増田の楽しみ方を知りました。 ありがとう。 ※個人的な備忘録なので、続きは書きマスヨ