2008-07-09

日本の自称思想家すべからく思想研究家

日本の自称思想家達は、歴代の思想家言葉翻訳するだけの思想研究家である。彼らは「思想」をせず、海外思想日本に輸入し、それを変形させるだけで、その行為が「思想」であると勘違いしている。その先に行こうとする力を持たず、また他分野にそれを応用しようとも考えず、ただ文学部の中で、現実から遊離した「思想」を日本語化すればそれで良いと思っている。だから、「文系学問はこの世の役にたたない」という意見が出る。

この国の自称思想家は、脳内にどれだけ真なる思想家言葉を詰め込むことが出来るか、という記憶力の勝負をしているのみである。だから、学生達も数多くの思想家の言動を脳内に蓄積すればそれで良いと考えている。記憶の中に詰め込み、ただ適当にそれを話すことを、彼らは正しい行為だと信じて疑わない。その結果生まれるのが、一般民衆を「偉い思想家様の意見を一寸たりとも理解できない愚民」として切り捨て、学問学問のためだけにただひたすら繰り返す「学者」である。

現実から遊離した形而上的な学問意味はない。多くの人間はそう思っているし、だから「人文社会科学には問題解決能力がない」と思われている。一般社会からの「自称思想家」達に対する批判を彼らは真摯に受け止め、すぐさま「記憶人間」から離脱し、現実の問題をときほぐす人間とならなくてはならない。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん