未来少年コナンから先、宮崎さんの作品群をずっと見続けてきた自分にありえないことが起こった。
作品世界に一瞬も引き込まれなかった。
信じられないことだった。
未だかつてそんなことは一度もなかったのに。
この映画は「今」をひたすら描いている映画だった。
大人になった自分はあんなに「今」を生きれない。過去に縛られ、未来に怯えながら生きている自分は。
だから、過去とか未来とかそんなものにはまだ無自覚でひたすら「今」を不思議がり面白がることができる幼子のための映画なんだと思う。
あと、もうひとつ気になったのはポニョと宗介の関係。
これって、二人が5歳児だから違和感なく見れるけど、この関係ってまるでギャルゲーとか萌えアニメのようだと思った。
美少女が突然主人公の前に現われて理由無く「○○君大好き!」みたいな。
二人があくまでも5歳児でジブリの絵で描かれているからきっと普通の人はそうは見えないと思うけど
ポニョがギャルゲーみたいなキャラで描かれていたら、アキバ系キモイとか普段言ってる人が毛嫌いするようなアニメに間違いなく見えると思う。
人間になったばっかりという無垢さを出すにしてもポニョの喋り方なんかはまるで「それ」だから。
※下記ちょっとネタバレありです。
宗介の最期の台詞「魚のポニョも半魚人のポニョも人間のポニョもみんな好き」というのは
「僕はポニョ全てを受け入れる」という意味での決め台詞なのだと思うのだけど
上のようなことを想起してしまった自分にとっては逆に怖い台詞だと思った。
もし「魚のポニョも好き」という台詞が、宗介の目線である「風変わりな生き物を拾い、それをバケツに入れ観察をする」
という目線から変わってないものだとしたらまるで女の子をどこか水槽の中に入れて観察をしたいという欲求が透けて見えるようで
それは「宮崎駿イメージボード集」の表紙に描かれているような、ある種の女性に対する欲望を感じずにはおられなかった。
まあ、上記のような分析めいたことは自分がショックを受けた直接の
理由ではないのですが、そんなことを一日たって思ったという覚え書きということで。
試写会見に行ってはいないし、ネタバレも見てないけど トトロのメイを主人公にしたような話だなーって感じてました。
試写会見に行ってはいないし、ネタバレも見てないけど トトロのメイを主人公にしたような話なのかなーって感じてました。