2008-06-27

彼女が欲しいと脳がエラーを吐く。

彼女が欲しい。

最近、脳がそんなエラーを吐くようになった。

ふと気付けば大学生活も終わる。

周りは彼女だの彼氏だのととっかえひっかえし、

2年以上彼女と付き合っているというやつもいれば、3ヶ月で別れて今新しい彼氏がいるという奴もいる。

交友関係は狭いわけではない。

男女ともそれなりの人種と付き合いがある。

学業就職サークル内の関係に至るまで良好。

学業の片手間、バイトにいそしみ、学生レベルなら金には困らない。

それなりの蓄えもできた。

なんら不足することは無い満足のいく生活のはずである。

彼女がいない程度で何の問題があろうか。

現に女友達もほどほどにおり、

恋愛がらみの相談もドンと来い超常現象のごとく耳を傾けている。

仲間内で遊び歩くこともある。

酒も飲む。

タバコと博打はしないが、楽しい毎日だ。

だが、生まれてこの方彼女と言うもののぬくもりを知らぬ。

これは非常に不幸なことだと男友達は言う。

お前ならば彼女の1つや2つ用意に出来ようとも言う。

現に、脳内バランサー故障ゆえか、

ぐらりと来た女性もいる。

だが私には彼氏として振舞える自信がない。

数々の修羅場を乗り越えたり、

友人をそっちのけにして彼女に熱中するだけの脳内麻薬が足りない。

そして何よりも、

女性に満足の行くサービスメリットを与えられる自信がない。

男は話し上手聞き上手、おまけに器量よしならば最高という単純な生き物である。

私もその端くれであるがゆえその単純さはよくわかっているつもりだ。

だが、彼女とはまことに欲深く、不可思議で難解なエイリアンのようであるそうだ。

たまに光学迷彩を纏っていたり、溶解液を垂れ流すものもいると聞く。

女友達とは全く別次元から来た、そう。ヤプールのような生き物であるそうだ。

私はそのような異次元超獣と戦える技量も持っていないし、

友人の男どものように洗脳されて骨抜きにされるような柔な脳を持っているわけでもない。

そう。何よりも理性が彼女を拒むのだ。

だが、脳の深遠より響いてくる「彼女欲しい」というこの声。

あぁ。私はどうすればいいのだろうか。

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