2008-02-04

tumblr問題を少し読んで

今は「製作者への敬意」というものがないな、と思った。

げんしけん9巻の特典「PROJECT G2」に載っている篠房六郎漫画を見ると、何となく今のオタクと昔のオタクの違いが分かって面白い。

要約すると、篠房六郎(なぜか巨乳美人)が母校の漫研を訪問し、今と昔のオタクのギャップに驚くという話だ。

細かい内容は実際に手にとって貰って読んで欲しいので、必要な部分だけ引用する。

以下は篠房六郎と母校の漫研に所属する一部員の会話。

篠房六郎作家さんではどーいう人が好きなわけ」

…中略…

漫研部員「うーん、作品ではあるんですけど 作家さんでは…」

何となくこの会話だけで温度差というものが感じられる。

昔はひとつの作品を気に入ったら、その作者についてもとことん調べ上げる。

今はひとつの作品を気に入ったら、それだけ。

そんな違いが見えるような気がする。

tumblr問題も、今のオタク作家のことまで知りたがらないからここまで酷いことになったのだろう。

ニコニコ動画で「とある作品」のMAD流行ったとしても、元の作品について知ろうとする人はあまりいない。

作者について知りたい、というユーザーが多くならないと、tumblr問題は根本的には解決しない気がする。

※でも、画像電子透かしのようにアドレスを組み込めるようになれば、この問題もわりと楽に解決しそう…。

話は変わって。

なぜpya!などの昔からある転載主体サイトが叩かれないのか、と考えた。

tumblr転載が話題になっているのは俗に言う「萌え絵」などイラスト

一方、pya!などのサイト転載が行われているのは「ネタ画像」。

萌え絵だと。

仕事で描いている人から趣味で描いている人まで山のようにいるのが認知されている。

現実世界サラリーマンのようにわらわらといるのだ。

それに今のところ転載されるような絵を描く人は日本人が多い。

つまり、割と作者が身近なのだ。

ネタ画像だと。

ニュースサイト(朝日新聞Yahoo!など)からの転載など、それこそ写真が多い。

ネタイラストがあっても、実際にインターネットでその描き手を見かけることは少ない。

また、ネタ画像になると海外のほうが皆はっちゃけてるからか、海外サイトからの転載も多くなる。

こちらでは、作者はあまり身近に感じられない。

町内の誰かが被害を受けるのと、アメリカのどこかの誰かが被害を受けるのでは、感じるものが相当違ってくる。

なのでtumblr問題に乗っかってpya!などを叩こうとする人は少ないのだろう。

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