http://b.hatena.ne.jp/entry/http://slashdot.jp/articles/07/12/23/1521211.shtml より
id:smichoさんの「お金なんかいりまへん みんなホントにタダ働き大好きだな。」id:junkMAさんの「これなー、進みすぎると『個人的に応援フィーを頂く』という方法の取り方が、村八分な方向にしか流れなくなりかねないのが怖いんだよなぁ」と言うブクマコメントが結構スターを集めている様子に少し懸念。
こう言うのはやはり何だかミスリードなんじゃないかなと思う。後でid:glcs さんが「クリエイティブコモンズ≠ただ働き」であるとブクマコメントで指摘しているけど、クリエイティブコモンズ自体は対価を取ることと何ら矛盾しないはずだ。このこと自体はもっと広くちゃんと理解されていい。スラドの元の記事で詳しく解説・議論している人たちがいるから、それにしっかり目を通すと参考になるのだけれども。
ライセンスの種類にもよるが、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの重要な意義は被ライセンス者の独占・排除を予め封じることにあるのだと思う。JASRACのライセンスは全か無で権限委譲を伴う排他的なものであり、その融通の効かなさが二次創作物への利用を困難にしている。クリエイティブコモンズは共有を部分的にコントロールして許可する宣言であり、JASRACのライセンスとは相容れないものだが、対価を取るシステム=唯一JASRACではないように、対価を取る可能性を排除したものではない。作者に対価を還元するシステムと言うのはクリエイティブ・コモンズのライセンスとは別に構築しなければならない性質のものであり、それこそ世界各地で様々な実験的試みが手探りで行われているものである。確かにすべての収束解になるような対価還元システムが見出されるにはまだ至っていないのかも知れないが、それでも現行システムの崩壊は止められない趨勢であり、そこに乗っかっているわけには行かないとネットではさんざん言われ続けて来たのはご承知の通りである。
あと、
http://d.hatena.ne.jp/colorred/20071223/miku2
ここでひろゆき氏がCCに対してネガティヴな発現を繰り返しているけど、そりゃCCはユーザーの作ったコンテンツを商品を売りさばく会社のビジネスモデルにとってはもちろん目障りでしょうって(ただしその可能性を排除するものですらないよ)。でもそのことに触れずに、利用者の立場を装って「著作人格権の放棄の概念がないから」信用できないと言う理由で否定するのは不誠実だなと思った。「賠償金を支払う強制力がない」と言う人の目から見たらまあ確かにそうなんだろうけど。