2007-10-28

http://anond.hatelabo.jp/20071028203734

違うかと言えば違うんだけれど、言わんとしている事からすれば、まぁそうなるのもわかる。

有害物質がダイオキシン類を指すとすれば、あながち間違いではない。高温で燃やせダイオキシン類は生成しずらいとはいわれている。ただ、通常の焼却炉でも、炉内でダイオキシン類が生成する可能性は低いといわれている。ダイオキシン類が生成しやすい場所は焼却炉内よりも、そこから外へでるまでの煙道や煙突だといわれている。ここで周囲に付着している煤に含まれる各種金属酸化物を触媒として、温度がある程度下がった(でもまだ熱い)未燃ガスが化合し、運が悪いとダイオキシン類になってしまう。そこで、最近の炉でとられている方法は、まず、高温で焼却し、なるべく完全燃焼させて未燃ガスを減らす事、そして、煙道で水を噴霧するなどして排気ガスを急速に冷却するというもの。こういった改良を行なわれた炉であればダイオキシン類の発生を押える事が出来る。また、他の有害物質も、高温により熱分解したり、急冷により生成を抑制する事が出来る。

ここでのビニールとは塩化ビニールではなくて軟らかいプラスチック全般の事であれば、燃やせ有害物質がでるというわけではない。時おり「これは燃やしても有毒ガスを発生しないポリエチレン製です」といった表記があったりするが、日常にあるほとんどのプラスチックが、この「有毒ガスを発生しない」プラスチックの類である。これは主に火災発生時を考え、万が一燃えた際にもなるべく有害物質を出さない材料が選ばれているためである。ただし、絶対発生しないという訳ではなく、不完全燃焼すれば一酸化炭素を始めとした各種有毒ガスが発生する。そしてプラスチック類は酸素要求量が大きく、老朽化した炉で燃やすと不完全燃焼を起こしやすいといった欠点がある。

ただ、焼却炉で燃やす他の物質と比較した際、このこと自体は特段大きな欠点ではない。生ゴミ類は水分が多く、自身だけでは燃焼しないため割合が多ければ石油バーナーなどを用いなければ燃焼せず、また燃焼温度を下げるために他の物質の不完全燃焼を誘発しやすい。このため、生ゴミは出来るだけ水分を気って欲しいといわれる。紙は自体は元々が木であり、良く燃え有害物質も発生しにくいが、使用されているインクにはさまざまな化学物質が使われており、物によっては有害物質を発生するし、それを見分ける事は非常に困難であるという問題がある。ただし、最近はそういった影響のあるインクを排する様になっており、そういった意味で一番処理しやすいゴミではある。

半分正解、半分間違いである。燃やせない訳ではない。しかし、燃やし過ぎると炉を痛めてしまう。プラスチックは原料が石油なだけあり、良く燃え高温になる。大量に燃やすと、高温になってしまい炉を痛め、寿命を縮めてしまう。また、酸素要求量が大いため、大量に燃やすと不完全燃焼し未燃ガスを発生し、それがダイオキシン類の生成につながる可能性がある。しかし、日々ゴミはやってくる。燃やさなければならない。処理量と炉の寿命の板挟みといった所だろうか。しかし、全くなくなると、これまた困った問題を発生させる。前述の通り、生ゴミ等は燃えにくく、燃やすためには石油バーナーなどを使う必要があったりする。こんなとき、プラスチックは「燃料」として非常に有用だ。燃えにくい生ゴミ燃えやすいプラスチック、双方がほど良く混ざってくれると非常にありがたい。しかし、世の中それほど甘くない。

ゴミというのは計画的に生産したり購入したり出来る物ではないため、発生量を常に予測しながら、さまざまなバッファを設けて調整しつつ処理していく。その方法はノウハウとして蓄積されたり、新手法として導入されるなど色々だろう。また、発生するゴミの内容により、変えざるおえない場合もあるだろう。その過程でこれまで良かった物が駄目になったり、駄目だった物が良くなったりする。それは、根本的な問題もあろうが、多くは運用上の問題であり、各自治体や団体は個々の状況に応じてさまざまな方法を用いている。それには色々な理由があったり、時には間違いもあるだろう。ただ、予算も設備も時間も限られている中で先を予想しながら止める事なく進めるのは大変なんだよ。

とか、長くなると誰も読んでくれないから短く書くと「最新の設備になって処理量も増え、これまで燃やす余裕のなかったプラスチック燃やせるようになって楽になったから燃やすよ」という事と「新しい設備だとダイオキシン類などの有害物質がほとんど発生しない」が混ざっただけだと思われる。

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