「ほーほっほっほっほっ。あなたは今、ばく大な借金に悩んでおられるようですね。それで今年のお年玉も50円しかもらえなかったことを嘆いている。」
「な、なぜそれを知ってるんだ!?」
「ほーほっほっほっほっ。私にはわかります。あなたのご先祖さまのせいで、一族は延々と借金を払い続けさせられている。どうです?あなたのご先祖様を私に売っていただければ、今のあなた方の借金を0にして差し上げますが。」
「う、売る!?どういうこと?」
「なあに、心配はいりませんよ。あなたのご先祖さまはいつもどおりの生活ができます。ただ、私どもが派遣するスタッフと一緒に暮らしていただくだけでいいのです。」
「え、ほんと?じゃあ、よろしくたのむよ。」
「はい、わかりました。では後日、つかいの者をおくりますので、あとはその者の指示にしたがってください。ほーほっほっほっほっ。」
そのセールスマンは笑いながら暗闇へと消えていった、、、というところで目が覚めた。
「おはよう、セワシくん。今日はおじいさんの所に行く日だよ。早く支度してよね。」
「ああ、分かってるよドラえもん。」
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ある日、のび太はドラえもんの押し入れでとある秘密道具を見つけた。それは自分の不幸を他人に移しかえる道具だった。のび太はそれを使って一儲けしようと考えるが、どうやっても自分に対しては不幸のやりとりができないことに気づく。不思議におもったのび太はそのことをドラえもんに言うと、ドラえもんの表情がふっと暗くなり、「故障だよ。」としか言わない。いつもと違うドラえもんの態度に疑問を抱いたのび太はタイムマシンでセワシくんとドラミちゃんのいる22世紀へと向かった。
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