突然の夕立に「洗濯物を取り込んで!」と号令が走る
台所に居た私は慌てふためいて、飲みかけのウーロン茶をこぼす
ガラガラっと開けてこそ見える、大粒
どどどっと地面を打ち鳴らす
ハンガーを引っつかみ、部屋の中へと放り込む
ふうっと一息、水溜りの波紋を見ながらこれぞ夏の風物詩
コンロからもれ出る焦げ臭い匂いが私を夢から引き戻す
晩御飯のおかずになるはずだったほっけは黒くなって
「ざまあみろ」とばかりに網の上で笑っていた
Permalink | 記事への反応(0) | 00:55
ツイートシェア
燦々と陽が照っていたのに 洗濯物が濡れた そうか今頃、あの人の ぽかぽかとあたたかいフローリングの上で さわさわと髪を撫でる風の中で 私だけの雨が降る
突然の夕立に「洗濯物を取り込んで!」と号令が走る 台所に居た私は慌てふためいて、飲みかけのウーロン茶をこぼす ガラガラっと開けてこそ見える、大粒 どどどっと地面を打ち鳴ら...