2007-02-21

からだ・こころ・いっぽ

体がすくむ。足が震える。恐怖を感じる。いつもそうだ。頭ではわかっているのに、体がそれを拒絶する。すくみとなって、震えとなって、恐怖となって、全身をもって拒絶する。

そして私は諦める。体に従い逃げ落ちる。それでは何も変わらないと、状況はますます悪くなるとわかっているのに、拒絶に負けて逃げ落ちる。

だって、しょうがないじゃないか。胸やお腹がキューっと締め付けられるように痛くなって、足や手はバカみたいにガクガク震えて、そしてどうしようもないくらいに怖くなってしまうんだから。勝てっこない。あんなのに勝てっこないよ…。そうして私は膝を抱えてうずくまる。

でも、本当にそうなのかな?本当の本当に勝てっこないのかな?当たり前じゃない。あなたも私ならあの感覚を味わったでしょう?勝てるはずないじゃない。私の中の多くの私がそのように言う。でも、本当にそうなのかな?本当の本当にそうなのかな?圧倒的反対の中、たった一人の私がそのように言う。そして私に問いかける。本当にそうなのかな?本当の本当にそうなのかな?

体がすくむ。足が震える。恐怖を感じる。いつもそうだ。頭ではわかっているのに、体がそれを拒絶する。すくみとなって、震えとなって、恐怖となって、全身をもって拒絶する。

でも、そんなのはもう慣れっこだ。慣れっこだからって、それが和らぐことはないけれど、どうしようもなくなったわけじゃない。現に私は数え切れないくらい打ちのめされたっていうのに、またこうしてここに立っているじゃない。立ち向かってるじゃない。それが私を和らげる。私が私を和らげる。

私の中の多くの私がそう思ったように、勝てっこないと思っていた。私ですらもそう思っていた。でも、あの子は違った。周りがみんな諦めてても、味方が誰もいなくても、たった一人でも、本当にそうなのかな?って言ってくれたあの子だけは。そう、あの子は私を信じていた。誰よりも、私よりも、私のことを信じていた。何度打ちのめされたって、何度諦めたって、自分のことを、私のことを信じていた。だから、私も信じてみたい。私のことを信じてあげたい。相変わらず体はガクガク震えるし、お腹や胸もキューってなるし、とってもとっても怖いけど。信じてあげたい。あの子のために。私のために。

そうして私は心を決める。すくむ体を目一杯伸ばし、どうしようもないくらいの恐怖をはねのけて、震える手足を前に出す。

体がすくむ。足が震える。恐怖を感じる。いつもそうだ。頭ではわかっているのに、体がそれを拒絶する。すくみとなって、震えとなって、恐怖となって、全身をもって拒絶する。

相変わらず体の震えは止まらないけど。でも、今までの私より、一歩進んだ場所に私はいた。

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