2007-02-03

山本正之の「ライスシリーズ」風に

♪私はH県の出身です H県と言えば名物はやっぱりもみじ饅頭です

 だけど私の大好物は 福岡銘菓ひよ子です

 舞台は突然変わって3X年前の某学園の寄宿舎

 去年まで住み慣れた中学生寮から高校寮に引っ越した4月のことだった

 背景を説明するならば、小学四年生のときに両親を無くした私は、祖父母と伯父夫婦に厄介になっており、

 中学に入ると同時に某女学院の付属校での寄宿舎で生活を初め、そのまま付属高校に進学し、ほぼ自動的にその高校の寮にはいることになったのだった。

 その寮は基本的に三人一部屋。私と同室になったのは中学時代からの馴染みのKさんと、高校から入学してきたHさんだった。

 Hさんは福岡県の出身、入寮の時に福岡銘菓のひよ子を「皆さんでどうぞ」と持って来てくれた。

 そのお菓子はホロホロと甘く、初めて食べるのにどこか懐かしいような味がした。

 女三人寄れば姦しいとか、箸が転がってもおかしい年頃なんて言いますが、そう、あの頃の私達は本当にいつもケラケラと笑っていたような気がする。

 

 当時その寮には食堂のほかに「茶話室」と呼ばれていた部屋があり、多くも無いお小遣いをやりくりしてみんなで買ったマーガレットや少女コミックやセブンティーンや少女フレンドやりぼんをそこに置き、回し読みしていた。

 テレビは当時まだぜいたく品だったからか、それとも寮長の方針だったか、寮内には存在していなかった。

 もちろん、その頃寮の近くにはコンビニなんてものは無くて、さして大きくも無い本屋が1軒あったっきりだったけど、本屋のおばちゃんは私達が何を買うのか、ちゃーんと分かって居て、何かの都合で買いに行くのが遅くなったとしても取っておいてくれたりしたものだった。

 Hさんは、私が無駄に健康だったのと比べてあんまり体の強い方ではなく、体育は見学することが多く、熱を出して一日寮で寝ている、ということもままあった。

 そんな時に、いつもの本屋で買った漫画雑誌や単行本をHさんに「おみやげー」っと言って自分が読む前に渡してあげたりしたのだった。

 昨日、そのHさんが

 

 

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