2006-12-08

ガラガラ電車が好きだ

今日は昼から授業なのでガラガラ電車に乗れる。

ガラガラ電車の乗客は小さな子供を連れた母親かお年寄りがほとんどだ。

ミニスカート女子高生はいないけれど、僕はガラガラ電車が好きだ。

イライラしたサラリーマンに囲まれたりしないから?

それは間違いだ。彼らは特段イライラしてるわけではない。

そのときイライラしているのは僕だった。彼らは慣れている。イライラしてるどころか、

その中身は無機質だ。ロボだ。ロボに囲まれて、僕はオセロのようにロボになりつつあった。

きっと僕はそれが嫌でイライラしていたに違いない。

ガラガラ電車に乗る。うちの地域は昼前には大抵曇るので風景はつまらない。

夕焼け夜景も見れないけれど、僕はガラガラ電車が好きだ。

僕はここでなら人間のままでいられるからだ。

ふと横を見ると、とてもだらしのない格好でサラリーマンが寝ていた。

ロボのパーツはそこら辺に転がっていた。彼は人間だった。

彼もガラガラ電車が好きなんだろうか。

電車を降りる。大学へ向かう。

ふと手を見ると、いつの間にか鉛色のガントレットを身につけていた。

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