おれ今、とある中学生向けの塾講師の研修受けてるんだわ。いや、受けてたんだわ(過去形)。
でね、研修の内容ってのは模擬授業。その塾の先生が生徒役をやって、こっちが先生役で授業のロールプレイングをするんだ。今回は5回目でさ。そろそろ授業を一回分通しで設計してやれそうな感じだったから、俺の考えるベストな授業を披露したのよ。そしたら、これがボロクソに言われちゃってさ。
その先生いわく、「あなたの自作プリントは確かに分かりやすい。先生が黒板に板書をして生徒がそれを書き写す無駄な時間は確かに無くなる。このプリントがあれば生徒は一人で学習できるでしょう。でもそれじゃ、塾の意味が無いわ。塾は自分で勉強の出来ない生徒に、先生が黒板の前に立って話すことで学習をさせるもの。生徒が一人でできるようになってしまったら、塾の経営が成り立たないじゃない。」と来たもんだ。おれは言ってやったよ。「教師ってのは最終的に生徒が一人で自立して学習できるようにしてやるためにいるんじゃないのか?」って。「その日は少しでも早く訪れたほうがいいですよね」とも言ってやったさ。
結局のところ、その塾ってやつは、生徒のことを「できないやつだ」っていう前提で見ていて、しかも、表面上はできない生徒の成績向上を声高らかにうたっているのに、実際はできないやつをできないままにしておくような非効率な授業をわざわざして、なるべく長い間生徒から授業料をせしめようとする反吐の出そうな輩だってことなんだ。(こいつが、ここらじゃ結構大手の予備校だってんだから恐れ入る)