■老人と犬
ある青年が結婚した。
しかし何年かして、青年の妻は子供ができないうちに他界した。
彼は寂しく思い犬を飼いはじめた。
妻以外の女性と再婚する気はなかった。
やがて年をとり、青年は老人となった。
あのとき飼い始めた犬もかなり老衰していた。
「このままでは私が寂しい思いをすることになる。
この犬のクローンを作ってくれないか。」
その頃にはクローン技術は解禁され、このような注文も珍しくなかった。
まもなく犬は寿命を全うし他界したが、
老人は生まれ変わった犬とすごしていた。
やがて犬が成犬になる頃、老人はかなり老衰していた。
老人は一人の医師を呼び寄せていった
「このままでは犬が寂しい思いをすることになる。
この私のクローンを作ってくれないか。」
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