2007-04-14

長文失礼いたしました、と言うけれど

長文は失礼なものであるのだろうか。そもそも「長文失礼しました」などと書かれている文章は、大して長くもないものが多い。書き手としてはたくさん書いた気がしていても読む側からするとカロリー控えめな一言コメントに感じられるものだ。書くという行為は存外時間のかかるものでありそれ以上に読むという行為は比較的短時間で済む。文章を読み込むか否かで個人差は生じるが、ネットで書かれる文章、ネットで文章を読む者は文章をさらりと読むスキルが身についているだろう。文章にいちいち「長文書いちゃってごめんね」なんて余計な一言をつけずとも、礼儀にかけていると感じる人はいない。むしろ気分を害するとしたら短文のほうではないだろうか。これもまた場によりけりであるが、チャットでもない限り短絡的な下らぬコメントと評されることだろう。なにより情報量が少ないのはネットにおいて致命的だ。ネットには洗練された文章以上に物量がものを言う文章のほうが多い。そのなかで短文というものはチリかホコリ以下の扱いを受けてもネット上ではおかしくない。

文章の尻に長文失礼いたしましたなどと付け加えて、ただでさえ「長い文章」(書き手の主観で)を意味なく長くするよりは、自分のもちうる情報や伝えたいことは全て言葉にして出し尽くして意義ある長さの文章を書くのが、何かを書く者の姿勢ではないだろうか。

ちなみにこの文章はある掲示板を閲覧中にやけに「長文失礼しました」コメントを見かけて、しかもコメント付き文章が1000字あるのかあやしいものであったために、不思議に思い書いたものであります。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん