はてなキーワード: 第一人者とは
私は作家なのだが、作家という職業について日ごろ感じていることを書いてみようと思う。
誰にも何も教えてないのに「先生」と呼ばれるのにもそれが現れているし、職業を言うと「すごいんですね」みたいな反応(まぁ、そんな奴は誰にでもそうしてるのかもな)。
エッセイストとかいう肩書きの人間が文化人・知識人として扱われているのを何度となく見た。
ワイドショーでコメンテーターをやりだしたりするともう最悪で、まるで第一人者かのようにしたり顔でコメントしては馬鹿面をさらけだしている。
君たちが知識人面して出ることによって、本当に知識をもっている専門家が発言の機会を失い、実のある提言が出てこない状況になるということがわからないのか。
まさか自分が専門家であるなんては思ってはいないだろうね?
君たちは学者じゃないのだよ! 文章で飯を食っているというだけなんだ! 黒いシミのついた紙の束を売りつけているような人間が奢るんじゃない。
中高生のいじめ自殺についてこれ以上偉そうに何か言うんなら、私が君たちを虐めてあげるのでさっさと自殺してください。
さらに思うことは、学生時代の同窓生に再開した際に、作家をやっていると言うと羨ましがられることがよくある(単なる社交辞令か?)。
私は学生時代から「作家になりたい」と口にしていたから、夢を叶えた人間に見えるのだろう。
好きなことを職業にして、時間を自由に使えるのは羨ましく見えるかもしれない。
だが、ミュージシャンなどのほかの職業はわからないが、作家は全く羨ましがるような職業じゃないと断言できる。
年収300万で、その後について何にも保証が無い生活(もちろん、たくさん稼いでいる人もいる。中村うさぎなんて、糞女のグロテスクなプライベートを書き連ねているだけなのに、年収は何倍も上だ。ちなみに自慢にもならないが、私は中村うさぎに言い寄られたことがある。自身が前に着ていたお古の服をプレゼントしてきた。よくわからん)
雑誌連載だっていつ打ち切られるかわからないし、急に雑誌自体なくなることだってある。
たった一行書くのに半日苦しんだり、締め切り前に精神が壊れたりする割には、快感なんて書店に並んでいる自分の本を眺めるか、好意的な感想を読むことくらい。
インターネットで自分の名前を検索でもしたら、もう大変で、落ち込む材料がそこら中に転がっている。
私は自分を誉めている文章をネットで見つける度にブックマークして何度となく読み返し、精神を安定させている。
「作家になりたい」という人間がいたら「やめなさい」と私は忠告するだろう。