はてなキーワード: エディターズバッグとは
週に4日も1限から必須科目が入ってるのは何の嫌がらせかと履修登録時に思ったけど、今は感謝してる。
だってその時間に間に合う電車に乗ると、同じ人に会えるんだもん。
8時ちょっと過ぎの電車、始発駅だから発車まで扉が開けっ放しになってる。
あ、今日もあの人がいる。いつもと同じ三両目。
今日は濃い紫のインナーに白のパーカ、ノーダメージのデニムパンツとマットな黒い革の紐靴、黒のエディターズバッグを斜め掛けしてた。
だけどときどき、スーツを着てるのも見かける。リクルートじゃない、普通のサラリーマンが着るようなスーツ。
年齢的にはたぶん学生じゃないっぽいし、いつも同じ時間の電車に乗ってるって時点でやっぱりサラリーマンかな?
近づいてみるとすごく背が高いんだけど、ひょろっとしてるからそんなに大きく見えない。
いつも、帆布のカバーがかかった文庫本を読んでて、何読んでるのかすごく気になる。
一回ちらっと見えたのは、『宝石屋サンゴ????(なんか長い名前っぽいの。おぼえてない)の平穏ならざる物語と……』って言うの。開いてるページの左上に小さな字で書いてあった。
なんの本かわからないし、そもそも私、島本理生とか川上弘美とかの恋愛小説しか読まない。
行きたかった大学に合格したはいいけど、自分の高校からそこに進学するのは私一人だけで、通学時間がすごく苦痛だったんだけど・・・。
同じ駅から乗って、その人は私よりも遠い駅で降りるみたい。
同じ駅から乗るってことは、住んでるところも近いんだよね・・・嬉しいな。
彼女とかいるのかなー。
どうやったら喋れるんだろう。