https://www.gizmodo.jp/2021/12/amazon_tax-34per.html
この記事でAmazonがめっちゃ叩かれているんだけど、ちょっとモヤッとしたので書いてみる。
当方は自社サイトでECを運営しつつ、最近Amazonでも出品を始めた。
楽天は知り合いのECお手伝いする流れで4〜5年前にちょっと触った事がある。
ECサイトの売上規模はそこまで大きくなく、Amazonの割合も全体の10分の1程度なのだけれど、Amazonでの販売メリットはかなりあると感じている。※売上規模が多くてAmazon使ってる所の意見があれば参考にしたい
そもそもこの34%という数字は高いのかどうかという問題なんだけれども、小売りだけでなく百貨店やセレクトショップ、その他販売代理店などに卸をしているところからするとそんなに異常な数字ではない。
御存知の通り卸価格は希望小売価格の7割〜6割くらい(商品にもよるが)、デパートの特別な売り場や販売代理店などをかませる商品だと5割以下という物も少なくない。(1割くらいの卸価格という商品もあるがこれはおかしいと思う)
なので、そもそも卸前提の商売をしている商品であれば卸価格で利益が出るように価格設定しているはずなので、34%という手数料は暴利とは感じないはずだ。
「でも自社から小売するのは利幅大きくするためでしょ?小売り店と同じなら意味ないじゃん」という意見もあるかもしれない。
が、Amazonや楽天は非常に大きい顧客にチャネルが開いている。
全国の小売店と契約をする苦労と管理を考えると、Amazonや楽天は顧客への窓口がパソコン一つで全国へ開くところがメリットだと考えている。
Amazonのメリットはここが一番大きい。
大口出品者の月額課金は4500円、これに実際に売れた時にかかる手数料のみだ。
ネット販売を初めて行う場合、初期投資ができるだけ少ないほうが良い。
例えば自社ECサイトを立ち上げるとなると、自分にスキルが有る場合は別として数十万〜の初期投資がかかる。
ECサイトの管理も手間がかかるし、何より売上が上がるまでの期間がAmazonや楽天と比べて非常に遅い。
同業他社などとの比較もしにくく、かなりエネルギーとコストが無いと途中で挫折してしまうと思う。
Amazonの月額課金に対し、楽天の出店料は最低月額19,500円から。(https://www.rakuten.co.jp/ec/plan/?l-id=PC_common_navi_to_plan)
売れても売れなくてもこの金額が掛かるので、商品に知名度がない場合の負担は4倍である。
そして楽天は最低月額の場合1年一括振り込みというのも初期投資として痛い。
もっともいつでも撤退できるのに対して、初期投資を回収するぞという意気込みがあるのではショップにかける熱量が変わってくる説もあるがw
で、コストを取り戻すためにモール内広告漬け一直線…。(4〜5年前の記憶だと楽天のほうがAmazonより広告のアドバンテージが高かったように思う
あ、楽天をDisりたいわけでなく、楽天のほうが向いている商品ももちろんあると思う。食品とか。
でもネットで売れるか売れないかわからない商品に数十万単位でコストとカロリーを導入するのは、まあ博打ですね。
いや資金もスタッフも居るところなら全然良いんですよ?
今うちの会社で利用しているのが悪名高きマーケットプレイスなんだけど、商品がニッチなのでそこそこ売れている。
セラーセントラルのUIがすごく良いので注文が来たら自動で生成される納品書を印刷して郵送するだけ。
これFBAを利用すれば注文来たら勝手にAmazonが送ってくれるので、本当に楽だと思う。
1年ほど続けて、売れる商品がわかり始めたのでその商品に絞ってFBAを利用しようかなと思っている。早くFBAしたい。
商売って基本PDCAの連続だと思うんだけど、ECサイトって人が来ないときには何も回せない。
ところがAmazonはある程度需要がある商品であれば人が見に来る。
人が来ているのに売れなければ、コピーだったり、商品写真だったり、説明だったり、何かを変えてみる事ですぐ動きが出てくる。
参考になる競合も直ぐ側にランキングで出てくるので、真似したり差別化したりといろいろアイディアが出てくる。
このメリットはEC始めたての人にとってはかなり大きいと思う。
もっともAmazonでウケがいい商品が自社ECサイトでは全然ウケが良くないという事もあるにはあるのだが…。
商品のカテゴリにもよるのだが
・中小企業で商品があってECサイトを検討している
・個人事業などでEC展開を考えているが自社商品で何にニーズがあるかわからない
・ECで起業を考えている
などのプロジェクトで初期の予算が限られている場合Amazonは非常に有力な選択肢だ。
将来的に自社ECサイトを検討しているところでも、まずはAmazonで出店してニーズや売買の流れを身に着けるという選択肢もありだと思う。
ぶっちゃけ一番書きたかったのはここなんだが、Amazonエビルと言うけど実際出店している人たちはむしろメリット感じてるのが多いのでは?ということ。
Amazonはハマれば売れるし、冒頭にも書いたとおり、販売店や他社モールと比べてマージンが飛び抜けているわけではない。
楽天や自社サイトと違いメリットを感じなければすぐ撤退できるのだけど、実際に多くの企業が出店を続けているのはメリットのほうが大きいからだ。
Amazonを叩くのはまあ自由なんだけど、Amazonにメリットを感じて利用している多くの企業がいるというのを頭の片隅に入れておいてほしい。
そうそう、まともにやってるAmazon出店者が欲しているのは多分レビューである。
アマゾンのレビューが糞だと文句をたれているそこの貴方は、きちんと毎回レビューを付けていますか?(つけていたらごめんなさい&ありがとう
レビューは良いのも悪いのもなかなか付かない。
サクラを使えば楽なのにと思いながらぐっとこらえる出品者は多いハズなので、Amazon利用者は良いと思ったらもちろん、まずまずでもレビューをつけてあげてほしい。
今日書きたいことはこれくらいです。