あなたはある日本の政府高官です。
政権中枢に最も近く最も若いあなたは周囲から最も将来を有望視されています。
あなたは8月の雨の夜、激務を終えてなんとか自宅にたどり着きました。
?「よお、遅かったな」
あなた「うわあっ!!い、いったい何者だ!警察を呼ぶぞ!!」
?「俺?あ〜、そうだな、まあ、わかりやすく言うと君らが言う死神ってところだな」
あなた「し、死神…?冗談はほどほどにしてくれ!警察を…」
死神「はい携帯は没収。俺はお前と話をしにきたんだ」
あなた「!…わ、わかった…一体何の用だ…」
死神「お、さすがに物分りがいいね。最近じゃこっちの世界は潤っていてね。いわゆるコロナ太りっていうくらい死者の魂が食べ放題なんだよ。だけど魂にも鮮度があってね。最近は食べきれない魂が腐ってしまうのがこちらの世界では問題になってるんだよ」
あなた「は、はあ。本当に人間の魂を食べているんですか…」
死神「そう。もはや食べる方が追いつかない。一番美味しいところだけ食べて捨てるしかない。俺たちも計画が狂っていてね。そこで人間界にちょっと手助けしにやってきたんだ。これを見てくれ」
あなた「…これは、日本の新規感染者数のグラフ?でも日付が未来になってる!?」
死神「そう、これは未来の新規感染者数。明日から一年後の未来までの毎日の記録だ。第5波もそこそこすごいが、第6波はラムダ株で医療崩壊が起きて壊滅的な数字になる」
あなた「こんな数字は嘘だ!こんな数字はそもそも検査できない!」
死神「第5波で為す術ない君らにとってはそうかもしれないが、明日の新規感染者数は下一桁までそこに書いてある。1週間先までぴったり重なるだろう。8日後から君にこの数字を減らす協力をしてほしい」
あなた「仮にこの数字が本当だったとして、一体俺に何ができるっていうんだ!」
死神「そうか?俺は君が政権の内部にいて最も有能な人間だと判断したから会いに来たんだ。有能なくせに手をこまねいているから、力を貸してやる。一人だけ、お前の意のままに動かせるようにしてやろう。目を合わせて念じればその通りに動かせる」
あなた「ま、まさか…」
死神「そう、この国の首相だよ。お前はこの国の首相を8日後から操れるようになる。ちなみに、首がすげ変わっても新しい首相を動かせる。死神が干渉できるのはここまでだ。俺たちのダイエットに協力してくれるだろう?」
こんな導入で始まるミニマムコロナゲームを誰か作って欲しい。
確定した新規感染者のグラフに対して、予算、効果、ターン数の概念を考慮して1年後の新規感染者数を最も小さくした人が勝ちって感じで。