2011-10-29

リルケ 秋 富士川英夫訳

木の葉が落ちる 落ちる 遠くからのように

大空の遠い園生が枯れたように

木の葉は否定の身ぶりで落ちる

 

そして夜々には 重たい地球

あらゆる星の群から 寂寥のなかへ落ちる

 

われわれはみんな落ちる この手も落ちる

ほかをごらん 落下はすべてにあるのだ

 

けれども ただひとり この落下を

限りなくやさしく その両手に支えている者がある

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