2010-12-08

さいころから親父は俺の自慢だった。

俺がどんな質問をしても答えてくれた。

学校漢字ドリル宿題がでたときは、いつも正しい書き順で書けるまで猛特訓をしてくれた。

全然、新しい漢字が覚えられなくて殴られたこともあったっけ?

泣きながらでも、いつか親父みたい漢字博士になりたいって必死に頑張った。

ペンダコが潰れるくらい、ノートに何十回も漢字を書きなぐった。

小学校のころのそうした積み重ねがあったからこそ、いま自分がある。

大好きだった親父は、もうこの世にはいない。

あれから10年たった今でも、俺は親父の遺言を思い出す。

「…鳥っていう漢字はなぁ…トリと読むときと…カラスと読むときがあるが…

わしは…いままで一度も読み間違えたことがない…

お前もそうゆう人間になれ…」

この思いを胸に、俺は明日、親父を超えるべく漢検3級を受験する。

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