可笑しいな。あれだけ言いたいことがあったのに。すっかり忘れてしまった。
イヤホンから流れる名曲は僕の思考を流し去って、あらたなイデオロギーで染めていく。
おれは怖いから。それが怖いから。
あるはずのモノが無くて。ないはずのモノが有る。
あるはずの幸福は感じることができなくて。無いはずの不幸が僕を襲う。
人生はそんなにさっぱりしたものじゃないって。今頃気づいたのは。僕がひねくれていたから。
建設的に議論は重ねることはできないの。
浮ついた紳士はプライドだけ高くて。相手を見下すことしかできない。
受け入れたフウに装って、反撃を伺う。いつまでたってもビルは完成しない。
歌は僕を蝕む。
いつか死ぬために僕は生きる。
いつか生きた証を残すために僕は死ぬ。
隣にいるあの人は僕と異なる視点と発想を持っている。ずっとずっと観察しても知ることはできない。
一人は孤独だけど。一人は賢い。