事実、高校生の頃まではそういう生き方をしていた。大学に入って、アルバイトだけども働いて、少し変わった。
人並にストレスと言うものを感じるようになった。愚痴るようにもなった。
だけど、一日立てば忘れられる馬鹿な奴。そういう自分を演じていた。多分。
母からは「あんたでもストレスを感じるの」と言われて腹が立った。
弟が鬱病になったら父が「お前は強い子だから大丈夫だな」と言われた。
そんなことないよ、安本丹な私でも傷付くことだってあるよ、と言いたいけど言えない。
転職活動が失敗の連続で、何にも手が付かなくなるほど落ち込んでいるけれど、家族の前では平静を保っている。
今日も不採用の通知が来たが、母はまたかとだけいい、私は封筒の中から履歴書だけを抜き取った。
経験者優遇と謳い文句にあったから少しは自信があったのに、不採用という現実を突き付けられて、泣き喚きたくなる。
ネットを覗く。ゲームをする。楽しいことをして精神の平衡を保つ。
きっと、また落ちたのに遊ぶあの子は現実が見えてない、と思われている。
友人に会いたい。会って遊んで話して気力を取り戻したい。
そう思うけれど、友人らには私以外の友人が沢山いる。
私の愚痴や息抜きに付き合うくらいなら、他の人と楽しくお洒落に休日を過ごした方がずっと有益だろう。
それに友人らには友人らの大変な現実がある。自分の荷物を他人に押し付けてはいけない。そう思うと連絡を取る行為は憚られた。
普通の若い人みたいに、日々のことをメールや電話で伝え合う習慣が私にもあれば、違ったのかもしれない。
最近、胃に痛みが走るようになったような気がする。
肉も菓子も受け付けるのならば、それは気のせいだ。
そこまで私は柔な造りにはなっていない。そう結論付けて、出来るだけ楽しいことを考えながら布団を被る。
ごめん。
就活はまだまだこれからだよ。 頑張れ。