しかし、結婚する前から、高齢なので子供は期待しないで欲しいとは言っておいた。
相手はバツイチで自分の血を受け継いだ子供(元妻が親権を取り、相手も再婚もしているため子供との交渉はない)も一応いるし、夫の兄弟も結婚して子供がいるから、夫からも義理両親からもそういうプレッシャーはなく、そういう意味では大変ありがたかった。
自分の方の両親は、私自身がこの歳でしか結婚出来なかったんだから、子供が出来なくてもしょうがないよねと言ってくれていた。
妊娠チェッカーで陽性、産婦人科で一応子宮内に受精卵が着床しているのを確認。
つわりがまったくなく、実感はまったくわかなかったけど、これは胎児が成長してきて心音でも確認出来たらそれなりに実感がわいてくるだろうと別に気にしていなかった。
不要不急の予定を全部取りやめ、仕事は無理なく続けつつ、しかし放射線関係の業務からはずしてもらうため上司に知られる事となり、安定期まで内緒にしたかったなとか思っていた。
8週で稽留流産を宣告され、処置をしてきた。
実感がわかないまま、妊娠したという事実だけで終わってしまった。
微妙にショックだけど、受精卵のままで終わったのはある意味良かったのだろう。胎児になって実感がわいてからではショックは大きかったに違いない。
実感が伴わないまま微妙に行動が束縛され、これが数年以上続くのだろうな、なんとか慣れなければと思っていたらいきなり枷をはずされたような気分。
もう一つ、年齢的に軽く命がけ(高齢初産というだけでハイリスク出産だし)なので、もし万が一自分に何かあったらという覚悟をしないと、と思ってたのもなくなって、ちょっと気が抜けた。
これが最初で最後なのかもしれないけど、もし次に妊娠したらもうちょっと早く覚悟が出来るだろうと思う。
今回の件で初めて知った事。
・流産経験者はかなり多い。業務上仕方なく何人かの女性に伝える事となったが「大変ね、実は私も…」と言われることは結構多かった。
・夫はある意味当事者ではあるが、何も出来ないというジレンマがかなり大きいという事を実感。早め早めに一緒に事態の把握をしておいてもらうことが重要。
・イソゾールに鎮痛効果がない事を体で実感。ペンタジン1/2Aでもいいから併用して欲しかった…痛かったよ、マジで。(元麻酔医)