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そもそも働くのが余計だと、日本人は思うようになる。貯金せずに使おうと思っても欲しい物がそれほどないから、そもそも働くのをやめてしまう。
これは経済学的にはものすごく正しい。使うあてがないのに働くのはおかしい。そんな人はノイローゼのようなものだ。昔の日本人は、そのようなノイローゼで突き動かされてきた。「働け、貯金しろ、そうすれば何かいいことがある」と言われて育ったが、たいしていいことはなかった。
そういう社会観念から、日本の若者は卒業した。これは偉い。わたしたち昔の世代は、日本の若者は怠け者になったと思っているかもしれない。だが、世界の歴史を見れば、世界で一番金持ちになって外国に金を貸すようになった国は、働かなくなるのが当たり前なのだ。