正しい日本語という幻想がある。「ら」抜き言葉ダメとかは、変化を望まない者の一種のわがままである。
わがままならいいのだが筆順、書き順というもので商売をする人、法人があるのはいかがなものか。
正しい(とされる)筆順というのは何通りもあり、もちろんそれも変化するもののはずだ。現在いわゆる「正しい筆順」とされるのは昭和33年に文部省が作成した「筆順指導の手引」による。
それを読むと同手引きは「学習指導上能率的」「児童生徒が混乱なく漢字を習得するのに便ならしめる」ために作成され「もちろん、他の筆順も、あやまりとするものでなく、また否定しようとするものでもない」のである。これは筆順マフィアが憑拠するところの同手引きの最初に書かれていることである。
それを完全に無視してただ一通りの筆順を正しいと故意に誤った情報を用い、図書を出したり、いわんや「もちろん、他の筆順も、あやまりとするものでなく、また否定しようとするものでもない」と第一に書かれている「手引き」を基準に試験として出題し金銭を得ようとするのは日本文化に対する冒涜、いや金銭を得ているので犯罪行為なのではないか?
外国に起源をもつ日本人も増え、これからは移民も受け入れようかという時代である、筆順も含め日本語をより簡便にするような努力が必要なのではないか?