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最近、米国に留学にいく日本の若者が減ってきたと新聞に書いてあります。でもそういう傾向はわれわれの分野でももう15年くらい前からはっきりしていました。ポスドクはまだいるのですが、大学院生で日本人に会うのが米国では顕著に減ってきたと思いました。
いまはポスドクも減ってきました。でもその原因は別に若者が新聞で書くように、草食的になってきたからではありません。
米国に留学しても,帰国してから有利な点が無くなってきたからでしょう。
以前は米国留学が当然でいかないと非常に不利だと思っていた日本人研究者が多く、その結果大学院生でもいってみようかという気が起きたのでしょう。
博士の学位をとっても顕著な利点がなければ大学院博士課程にはいかないでしょう。いくとまるで罰をくうような経歴になるのなら、誰がいこうとするでしょう。
たぶん新聞は日本の若者が他のアジア諸国の若者にくらべるとどん欲さが足りないといいたいのでしょう。でもそれは無責任な表現でしょう。
米国で博士の学位をとってどうしろというのでしょう。米国人になれというのでしょうか。
日本のほうが食べ物もうまいし、人情もこまやかだったら、なんで米国人になる必要があるのでしょう。可能なら日本人として研究稼業をしたいでしょう。当たり前のことです。逆も真なりです。米国人の若者の大半は外国になど留学にいきません。
日本の若者が米国人化した、つまり自国がベストと思う意味で,国内化したといったほうがより正確な表現でしょう。米国と違う点は博士になろうとする米国人はまだまだ多いのに日本ではどんどん減っているという事実です。恵まれない職業なのに無理して頑張ろうという気があまりない若者たちを表現するのに,草食系、肉食系どちらでもないでしょう。
それでも半世紀前よりははるかに多いよ