元彼女とは同い年で20から27歳まで付き合ってた。
一応お互いの親に紹介して、このまま結婚すると自分も思っていた。たぶん彼女も思っていたと思う。
25歳の時、彼女の親父さんが癌だということが判明し、彼女は看病のため地元へと帰っていき遠距離恋愛が始まった。
そしてある日彼女の親父さんがなくなった。
朝4時頃に泣きながら電話があった。
電話をきった後すぐ飛行機を予約し、彼女の地元へ向かい通夜と葬式の手伝いをした。
1回目は彼女の父親が癌だと判明した時、花嫁姿を見せてあげようとプロポーズした。
自分がいなくなった後の妻のことを考えたのだろう。
2回目は彼女の父親がなくなって1年たった頃だった。
俺はいった。「お母さんも一緒に東京に呼んで、三人で暮らそう。」
彼女の母親から「地元から離れることはできない。」と断られた。
まだ夫の死から立ち直ってはいなかった。
親の問題は何も解決はしてなかったけど、婚約指輪を買って彼女に話したいことがあるから地元にいくと電話した。
彼女はいった。「もう他に付き合ってる人がいるの。。いえなくてごめんね。。。」
3年が過ぎ、お互い30歳になっていた。
僕はいった。「旅行に行こうか?」
彼女はいった。「Hなしで友達としてね。」
1泊だけど楽しい旅行だった。本当に何も違和感のない旅行だった。
冗談をいいあって、素直に笑って、昔みたいにお酒を酌み交わした。お互い30歳だねと笑いあった。
帰りの飛行機の中、考えたら駄目なことだが、
「彼女の父親が癌にならなかったら、どうなっていたんだろう。」
と僕は考えていた。
こんなこと考えても何もならないし、誰も幸せにならないなんてわかってるけど考えていた。
それとももっと僕がうまくやっていれば他の道があったのだろうかと考えていた。
何かを得たのかもしれないが、どちらかといえば何かをまた失くしたのかもしれない。
これからも色々なものを引きずって僕は生活をしていくと思う。
色々な問題にぶつかって、色々な人と出会い、その中で何かを得て、何かをまた失うのだろう。
それでいいのかもしれない。
我ながら30歳で情けない男だと思う。
でもそれでいいのかもしれない。
とりあえずだ。
家族愛を持つことはとても素敵なことだけど、親離れ子離れできないのは何だろうね。
増田の考える「親離れ」と言うのは、癌になった親を放置する事だろうか。 それを「親離れした子供」として全肯定する人って、 結婚しても相手が病気になったりして自分にとって足...
以前のを読んで、何か感じるものがあったのかな。 http://anond.hatelabo.jp/20070909225623