最近、曽野綾子の記事の賛否について、はてな界隈が熱い。しかし、論点を誤ってるエントリーも多い。これは、曽野の記事がわかり難く、しかもこの短い記事の中にポイントが2つあるからであろう。このエントリーでは、曽野の記事を整理する。整理した結果、曽野ミニスカ論がひどいことがわかる。早く曽野ミニスカ論から離れたほうがよいと思う。
曽野の記事はわかり難くい。これは、記事が文学的な書き方だからだ。日本の新聞記事は、文学的表現法を用いるため記者の意図が伝わり難く、ビジネス文章の書き方本等では酷評されている。曽野の記事もその一つである。
しかも、曽野の記事にはポイントが2つある。以下にそのポイントを挙げる。
ポイント1
議題:太ももの線丸出しの服を着て性犯罪に遭ったと時、女性の側にも責任があるか?
結論:ある。
理由:太ももの線丸出しの服を着ることは、性犯罪を期待しているからだ。
ポイント2
結論:ある。
ポイント1の理由は、セカンドレイプと言われ、抗議うけても文句は言えない。曽野綾子に言わせると、太ももの線丸出しの服を着ることは、性犯罪を期待しているらしい。期待というのは、
よい結果や状態を予期して、その実現を待ち望むこと。
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn/44951/m0u/%E6%9C%9F%E5%BE%85/
であるから、太ももの線丸出しの服を着ることは、性犯罪の被害にあうことを待ち望むことらしい。そして、ポイント1の理由を補足する記述はない。ポイント1の理由は、セカンドレイプと言われ、抗議うけても文句は言えないだろう。
ポイント2の理由は、弱い。みのもんたの番組や2chでよく見られる、「常識的に考えて(jk)」理由にするのは幼稚であり、理由としては弱いといえよう。しかし、産経新聞がみのもんたの番組と同レベルだと考えれば、許されることなのかもしれない。
ポイント1・ポイント2の結論に関しては、意見が分かれることだろう。これについては、飽きるまでうんこの投げあいをすればいいし、実際、今はてな界隈で行われている議論の大半はポイント1・ポイント2の結論に関するものである。
しかし、ポイント1・ポイント2の結論に関する議論を曽野ミニスカ論などとするのは、どうかと思う。曽野ミニスカ論には、致命的な欠陥「太ももの線丸出しの服を着ることは、性犯罪の被害にあうことを待ち望むこと」を含んでいるため、議論にならない。大半の人間が曽野ミニスカ論に反対するだろう。
今後は、曽野綾子からはなれて、「太ももの線丸出しの服を着て性犯罪に遭ったと時、女性の側にも責任があるか?」「性犯罪を防ぐために、若い女性の行動を制限するべきか?」を議論すべきだと思う。