2009-11-13

武装解除

普段から重たい鎧を着ている。

自宅では脱いでいるけど、一歩でも出るときは完全武装。

重たいけど、長年しょってるから慣れた。

色々な方法を試したけれど、これが一番身を守れる気がした。

ある時、いつものように着込んでいたら、

「それ重くないの?」と言われた。

「別に。」と答えた。

「お前がいいならいいけど」と言われた。

その人と一緒にいると楽しかった。兜からは顔があまり見えない。

そっと脱いでみた。

頭が軽くなった。その人は脱いだことに気付いたのだろうけど、

そのことには触れなかった。楽しい時間が続いた。

帰ろうと思い、兜をかぶろうとすると

「もういらないだろ」と言われた。

「え、でも」と戸惑う私

「じゃあ持ってくれば?」と言われたので手に持つことにした

それから少し時間が経って、一緒に寝ることになった。

最初はお互いそんなつもりはなかった。

私は異性と寝るのが久しぶりだったのでドキドキした

重装備の私を抱きしめてくれるけど、体温を感じられない

ちょっとさみしいな・・・と思いながら横になった

見上げると、「どうしたの?」という顔をされた

おそるおそる、少しずつ脱いでみた。こわかった。

ひとつ脱ぐごとに見上げると、「ん?」という顔。

いちいち抱きしめてくれた。

全部脱いで、抱きついてみた。

とってもあったかかった。

ほっとしていると、

「こっちのほうがいいよ」と言われた。

起きて、鎧を着込んでいると、「また着るの?」という顔で見られた。

また一緒に寝ることになった。

完全武装解除してみた。

「こっちのほうがいいな」と頭を撫でられた。

今ではもう素っ裸。

この人スゴイ。

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